2019年07月09日

Q「主人のいびきがひどくて困っています・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 主人のいびきがひどくて困っています。呼吸が止まっているかと思うと、苦しそうないびきで再開します。本人は特に気にしていないようですが、このままでいいのか心配です。

A) いびきがひどいとのことですが、お話からは「睡眠時無呼吸症候群」を疑います。「日中に眠気を感じる」「朝起床時に疲れが残っている」「若い頃より体重が増えている」「肥満・高血圧・糖尿病などメタボリック症候群の兆候がある」、これらに該当するようであれば一層「睡眠時無呼吸症候群」を疑います。この病気はいびきが酷いというのも問題とは思うのですが、「脳梗塞」や「心筋梗塞」などのリスクにつながるというのも大きな問題です。確定診断をするためには睡眠中の無呼吸の頻度や持続時間を調べる必要があります。そのため検査は一晩かけて行うのですが、簡易式の検査機器を貸し出しして行う方法と、一晩入院して詳細に検査する方法があります。検査の結果治療が必要な場合は、CPAP(陽圧持続呼吸療法)といって鼻にマスクをつけて機械で圧力をかけ無呼吸にならないようにする治療を行う場合もあります。ご本人は気にされていないとの事ですが、一度受診を勧めてみてはいかがでしょうか。


(2019年7月9日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
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2019年06月11日

Q「マイコプラズマ肺炎について教えて・・・」

教えてドクター2.jpgQ) マイコプラズマ肺炎について教えてください。普通の肺炎とはどう違うのでしょう。

A) マイコプラズマ肺炎は発熱・咳・痰といった症状を主とする呼吸器感染症の一つで、原因となる菌である「肺炎マイコプラズマ」は肺炎球菌・インフルエンザ菌に次いで多く、よって特に珍しい肺炎というわけではありません。感染後2〜3週間の潜伏期間ののちに発熱・咳などの症状が始まりますが、解熱した後も3〜4週間咳が続く場合もあり、「咳が長引く」というのが一つの特徴ではあります。ただもっとも特徴的なのは「人から人にうつる」ということであり、学校などの集団生活を送る場で同時に複数の発症がみられたり、子供のいる家庭で患児から親への感染がみられる事もあります。したがって学生でマイコプラズマ肺炎と診断された場合は、インフルエンザと同様に感染拡大を防ぐために登校停止の措置が通常とられます。
症状としては比較的軽度の場合もありますが、中には重症化したり肺炎球菌等他の菌との混合感染がみられたりする場合もあります。治療薬としてはマクロライド系やキノロン系の抗菌薬が使用されますが、数日の投与では再燃がみられる場合もある事から最低でも1週間から10日間の投与が推奨されています。


(2019年6月11日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2019年05月29日

Q「今年65歳になる男性です。肺炎球菌の予防接種の・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 今年65歳になる男性です。住んでいる自治体より、肺炎球菌の予防接種の案内がきました。タバコも吸っていないし健康に問題ないので打たなくてもいいと思っていますが、全員接種すべきでしょうか。

A) 厚生労働省の人口動態統計によると肺炎は日本人の死因の第5位となっています。また、肺炎で亡くなられた方のうち65歳以上のかたが9割以上を占めています。肺炎球菌は肺炎の原因となる細菌の代表的なもので、現在接種費用に対して公的補助を受けることも可能です。肺炎が命にかかわるような重症化をするリスクに、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患や糖尿病が基礎疾患として存在することがあげられますが、年齢も一つのリスクと考えられているのです。また肺炎球菌の予防接種をすれば絶対に肺炎にならないとは言えませんが、予防接種を受ける事で仮に肺炎になっても重症化を防ぐ効果があるとも言われています。
「タバコも吸わず健康」というのは素晴らしい事だと思いますが、誰しも年齢を重ねるとともに体力は衰えていくものです。もちろん個人差もありますので一概には言えませんが、特にご病気がなく健康であられても65歳を一つの目安と考え前向きに考えてはいかがでしょうか。


(2019年5月29日 中日新聞市民南版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2019年03月12日

Q「毎年春先になるとひどい鼻づまり、鼻水といった花粉症症状に・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 毎年春先になるとひどい鼻づまり、鼻水といった花粉症症状におそわれます。どのようにしていけば、この症状を軽減できるのでしょうか。また、何か良い治療法などありましたら教えてください。

A) 「花粉症」はスギ・ヒノキなどの花粉に対してのアレルギー反応により、くしゃみ・鼻水・鼻づまり等の症状が引き起こされる疾患です。スギ・ヒノキ以外にもカモガヤ・ブタクサなど様々な花粉で引き起こされる可能性があり、その花粉の飛散時期に症状がひどくなるのが特徴です。治療の主体は「抗ヒスタミン剤」や「ロイコトリエン受容体拮抗薬」などの「抗アレルギー剤」の内服ですが、点鼻薬や点眼薬を併用する場合もあります。
春先ですとスギ・ヒノキに対しての花粉症の可能性が高いと考えられますが、一般に花粉の飛散量のピークとなる春先から「抗アレルギー剤」による治療を開始しても十分に症状をコントロールするのは困難です。通常は1月おわり〜2月の花粉の飛散開始時期にあわせて、つまり「症状が出る前から」内服薬を開始する事がピーク時の症状を抑えるのに効果的とされています。ただこのように対応するためには予め自分が何の花粉に対してアレルギー反応があるのか調べておく必要があります。また「抗アレルギー剤」以外の治療法として、舌下免疫療法や鼻粘膜へのレーザー照射等が挙げられますが、いずれも鼻炎症状のひどい時期に開始あるいは実施する事は通常ありません。治療薬の選択を含め一度アレルギー専門医を受診する事をお勧めいたします。


(2019年3月12日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2019年03月06日

Q「健康診断で「胸部レントゲン異常」と「高血圧」を指摘され・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 健康診断で「胸部レントゲン異常」と「高血圧」を指摘されました。タバコを吸うので多少の咳や痰はありますが、他の症状は全くないので自分では健康だと思っています。「要受診」となっていますが、その必要はあるのでしょうか。

A) まず「胸部レントゲン異常」ですが、そもそも肺や気管支には痛みを感じる知覚神経がないので、例えば「肺癌」ができたとしても初期であれば「痛み」を感じることはありません。肺の外側を包んでいる「胸膜」に影響を及ぼすようになれば痛みを感じるようになりますし、癌が大きくなってくれば咳・痰・血痰などの症状が出る場合もありますが、そのような状況ですともうかなり進行した状況ということになります。「肺癌」以外の病気でも「肺結核」や「肺気腫」「肺線維症」などの疾患でも無症状の状況で検診で指摘される場合もあるのです。喫煙者ということは呼吸器疾患の発症リスクであることは間違いありません。
また「高血圧」についてですが、こちらも症状が出ることは特にありません。血圧が高くなっているということは動脈硬化が起きている可能性を示唆し、将来「脳梗塞」や「心筋梗塞」等の発症のリスクがあることになります。これらの疾患は症状が出た時には半身麻痺などの重篤な症状や、生命に関わる状況につながる場合もあり、そのような状況になってから「高血圧」の治療を開始していたのでは遅いのです。また喫煙は動脈硬化を促進する危険因子でもあります。
結論としては内科受診を強くお勧めします。「症状がないから」というのを理由にしていては、健康診断を受けた意味がないですよ。


(2019年3月6日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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