2018年04月26日

Q「ここ数年、風邪を引くと咳だけ1ヶ月ほど続くように・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) ここ数年、風邪を引くと喉の痛みや鼻の症状はすぐ治るのですが、咳だけ1ヶ月ほど続くようになりました。そのうち治りますが、咳だけ長引くのはなぜでしょうか。この咳に対しても通院すべきですか。

A) 一般に風邪などの気道感染の場合、咽頭痛や鼻水に比べると咳の症状は最後まで残ることが多いです。しかしながら「1ヶ月」というのは若干長い印象がありますので、風邪以外の問題がある可能性は否定できません。アレルギー疾患である「気管支喘息」や「咳喘息」の場合、季節のかわりめや風邪をひいたときにのみ咳が続くといった症状は珍しくありません。また喫煙習慣があるのでしたら「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の可能性もあります。「COPD」は慢性進行性の疾患であり、ご自身では発症に気づいていない場合も多く、初期の場合日常的に症状はなく、風邪をひいた時のみ咳が続くという場合もあります。「肺癌」でも「咳がおさまらない」という症状で発見される場合もあります。他にも「気管支拡張症」「間質性肺炎」など、さまざまな呼吸器疾患が存在している可能性は否定できないと思います。症状がおさまるから大丈夫だとはいいきれないため、呼吸器専門医を受診しレントゲンや必要に応じてCTや肺機能検査・呼気NO測定等の精査をお勧めいたします。


(2018年4月26日 中日新聞市民南版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2018年03月20日

Q「花粉症の症状がひどく、市販の薬を・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 花粉症の症状がひどく、市販の薬をのんでいても鼻づまりや目のかゆみがなかなかよくなりません。病院を受診したほうがいいのでしょうか?市販の薬と病院ででる薬に差はあるのでしょうか?

A) 現在市販されている花粉症に対しての薬は「抗ヒスタミン薬」が主で、中には病院で処方される薬と成分も用量も同じものがあります。お忙しくて病院を受診する時間がなかなかとれず、症状もコントロールできるようでしたら市販薬を使用されるのもいいと思います。ただ「抗ヒスタミン薬」の効果にもランクがあり、病院では市販薬より効果の高いものを処方する場合もあります。また「抗ヒスタミン薬」以外の薬剤もあり、効果が乏しい場合や症状によっては他の薬剤に変更あるいは併用する場合もあります。例えば「鼻づまり」がひどい場合は「ロイコトリエン受容体拮抗薬」や「ステロイド点鼻薬」を処方する事があります。また「目のかゆみ」については内服では効果が期待できない場合も多く「点眼薬」の使用をお勧めする場合も少なくありません。症状のコントロールが難しければ一度病院を受診されてはいかがでしょうか。


(2018年3月20日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2018年02月06日

Q「中学生の息子が風邪を引いたあと、咳が・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 中学生の息子が風邪を引いたあと、咳がなかなか治らず医院へ行くと「マイコプラズマ肺炎」と診断されました。ずっと市販の風邪薬を飲んでいましたが、最初から肺炎だったのでしょうか。普通の肺炎と何が違うのでしょうか。

A) 「マイコプラズマ」は肺炎を起こす原因となる細菌の中で頻度が高いものの一つです。通常「細菌」の感染は「ウイルス」による上気道感染(風邪)に引き続いて起こることが多いですが、マイコプラズマの場合は初期に感冒様症状を呈する場合もあり、今回の場合は「風邪に引き続いてマイコプラズマ肺炎になった」か「はじめからマイコプラズマ感染だった」かのどちらかと思います。「マイコプラズマ肺炎」の一番の特徴は「人から人に感染する」ということで、感染形式は「インフルエンザ」と同じ「飛沫感染」が中心であるため、学校など集団生活を送る場で流行することがあります。咳がひどくながく続く場合が多いことや、35歳までの年齢層に患者報告数が多く若い世代で発症する頻度が高いことも特徴と言えるでしょう。重症化する場合もありますが、通常はマクロライド系の抗生物質の投与で改善が期待できます。


(2018年2月6日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2017年12月20日

Q「インフルエンザの予防接種を受けようと思ったら・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) インフルエンザの予防接種を受けようと思ったら、ワクチンが終了してしまい受けられませんでした。予防注射以外にできる予防法はありますか。また、インフルエンザになった場合、どのような対処をすべきでしょうか。

A) 今年はインフルエンザワクチンの生産がおくれてしまい、予防接種を受けたくても受けられなかった方がいつもより多いようです。ワクチン以外の予防法は、インフルエンザは感染した人のくしゃみなどによって口から放出される水分(飛沫)によってうつる「飛沫感染」ですので、まず流行期にはいったらできる限り人ごみには出かけないようにすること。人ごみで気づかないうちに飛沫を吸い込んでしまう可能性があります。次に外出から帰宅したらまず手を洗うこと。手に付着した飛沫を洗い流すことは感染予防に有効です。また室内の環境は乾燥しないように心がけること。乾燥は口や鼻の粘膜を感染しやすい状況にしてしまいます。もしインフルエンザにかかったかなと思ったら、早めに病院を受診して治療を受けることが第一ですが、他の人にうつさないようマスクをしたりできる限り外出をひかえるよう心がけるのも大事ですね。


(2017年12月20日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2017年12月06日

Q「先日、定期的に息がうまく出来なくなるくらいの咳が・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 先日、定期的に息がうまく出来なくなるくらいの咳がでるようになり、いろんな病院に行ったけど治らず、最終的に呼吸器内科で処方された喘息の吸入薬を使用して落ち着きました。呼気検査では、喘息ではないとも、そうとも言えないと言われました。あれから症状はないのですが、喘息ではなかったのでしょうか。

A) 喘息かどうかを判断する検査法の一つに「呼気中一酸化窒素(FeNO)測定」があります。気管支においてアレルギーにかかわる「好酸球」という細胞による炎症がおきるとFeNOが上昇することが知られており、FeNOが上昇していると喘息の可能性が高いと判断されます。しかしながら喘息でもFeNOの上昇がみられない方も存在することがわかっています。したがってFeNOが高い場合は「喘息の可能性が高い」と判断できますが、FeNOが低い場合は「喘息でないともそうとも言えない」となってしまいます。通常はFeNO測定以外に呼吸機能検査や呼吸抵抗測定などの検査値や、症状の経過等もふまえ喘息かどうかを判断します。今回の場合、結局吸入薬が処方されたのであれば喘息と判断されたのだと思います。治療すれば8割以上の方が症状はなくなりますが、喘息でないとは言えず治ったわけでもありませんので、喘息治療の継続をお勧めします。


(2017年12月6日 中日新聞市民南版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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