2016年08月25日

Q「父(68歳)が肺炎になりました・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 父(68歳)が肺炎になりました。幸い今回は回復に向かっていますが、高齢者が肺炎で亡くなる話もよく聞きます。なにか予防法や対策はないのでしょうか。(春日井市 43歳)

A) 現在肺炎は日本人の死因の第3位であり、お亡くなりになられる方の95%以上は65歳以上の高齢者です。高齢者は体力の低下に加え「糖尿病」や「COPD」等の肺炎重症化の要因となる基礎疾患を持っている事も多く、そういった疾患の治療を普段からきちんとしておく事が重症化の予防にもつながります。もちろん発症予防には「肺炎球菌」の予防接種や、日常生活の中でのうがい・手洗い、禁煙や適度な運動などの健康的生活も有用です。また成人の肺炎の原因となる病原体は「肺炎球菌」や「マイコプラズマ」等の「細菌」である事が多いですが、通常は「風邪症候群」や「インフルエンザ」等の「ウイルス」の感染に引き続いて起こります。2週間以上続くような「長引く風邪」は肺炎の可能性があり、早めに病院を受診する事が重要です。


(2016年8月25日ショッパー春日井小牧版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2016年08月18日

Q「住んでいる自治体より、肺炎球菌の予防接種の案内が・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 住んでいる自治体より、肺炎球菌の予防接種についての案内が届きました。打つべきものなのかどうか迷っています。(長久手市 65歳)

A) 現在肺炎は日本人の死因の第3位であり、肺炎球菌はその肺炎の原因となる細菌の代表的なものの一つです。肺炎球菌ワクチンには「23価肺炎球菌多糖体ワクチン」と「13価肺炎球菌結合型ワクチン」があり、もともと「23価ワクチン」は成人用、「13価ワクチン」は乳幼児用とされていましたが、「13価ワクチン」の成人に対しての有効性が認められ平成26年から成人への接種も可能となりました。ただ平成28年8月現在、接種費用に対して公的補助を受けることが可能な、65歳以上の高齢者の方への定期接種の適応となっているのは23価ワクチンのみです。23価ワクチンにより成人の肺炎球菌感染症の80%以上がカバーできるとされており、ワクチンの性質上副作用がおきる可能性もゼロではなく効果も100%ではありませんが、メリットは大きいと考え積極的に接種する事をおすすめいたします。


(2016年8月18日ショッパー東エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2016年06月16日

Q「 1年ほど前から痰がからむようになり・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 1年ほど前から痰がからむようになり、先日からときどき痰に血が混じるようになりました。自覚できる痛みはありませんが、何か病気でしょうか。(尾張旭市 64歳)

A) 「1年」という長期間の「痰」という気道症状の存在は、やはり何らかの「呼吸器疾患」の存在を否定できません。しかも「血痰」もあるとなれば、より疾患の存在を示唆します。まず悪性疾患の「肺癌」の可能性があります。もし喫煙されているのであればより疑います。次に感染性疾患の「肺結核」や「非結核性抗酸菌症」などの可能性。特に「肺結核」は家族や周囲の方に感染する可能性もありますから注意が必要です。慢性疾患の「気管支拡張症」でも慢性的な「痰」や「血痰」が出ることがあります。肺内や気管支には「痛み」を感じる神経はありませんので、「痛み」がない事は特に珍しい事ではありません。いずれの疾患でも「血痰」から「喀血」へと症状が悪化する可能性もあり、早めに呼吸器専門医を受診する事をお勧めいたします。


(2016年6月16日ショッパー東エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2016年06月09日

Q「70歳の父が結核にかかりました・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 70歳の父が結核にかかりました。結核は昔の病気のイメージでしたが、現代での感染源や初期症状はどういったものでしょうか。高齢のため、治るかどうかも不安です。(東区 40才)

A) 「結核」は過去の病気と思われがちですが、現在でも日本でおよそ2万人、名古屋市においてもおよそ500人が活動性肺結核患者として年間に新規登録されています。感染源は基本的に「人」であり、一人発症すると「人から人に感染する」ため家族はもちろん学校や職場で知らない間に結核感染者が増えてしまう可能性があります。症状は「咳」「痰」「発熱」といったもので単なる「風邪」と大差ありませんが、何週間も症状が続いて体重が減ってきたり寝汗をかいたりする場合もあります。またその一方でほとんど症状がなく健康診断の胸部レントゲン写真でみつかる場合もあります。治るかどうかご不安との事ですが、抗結核薬の6〜9ヶ月間内服と治療は長めではあるものの、薬剤耐性や合併症等の問題がなければ通常は治癒が望めます。


(2016年6月9日ショッパー北エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2016年04月28日

Q「友人の子ども(5歳)が小児喘息になり・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 友人の子ども(5歳)が小児喘息になり、空気清浄機を買ったそうです。我が子(4歳)は今のところ喘息ではありませんが、購入するなど対策はすべきでしょうか。(小牧市 38才)

A) 「小児喘息」発症にかかわる因子に、いくつかの環境的要因があるとは言われています。代表的なものをあげると、まず「親の喫煙」があげられます。これまでのデータから非喫煙者の家庭よりも喫煙者の家庭のほうが「小児喘息」の発症率が高いことが知られています。次に「屋内でのペットの飼育」があげられます。犬や猫、ウサギやモルモットなどのペットの毛やふけが屋内環境に存在することにより、それらがアレルゲンとなってアレルギー反応をおこし喘息発症に関わると言われています。他に布団・じゅうたん・ソファなどに存在するカビやダニも発症に関与するといわれています。「空気清浄機」についてですが、確かに喘息のお子さんの環境整備には有用とは思われますが、喘息発症リスクの低減にどの程度有用かはなんとも言えません。


(2016年4月28日ショッパー春日井・小牧エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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