2011年03月23日

Q「咳・たんのからみが3週間ほど続いています・・・」

教えて!ドクター2.jpgQ) 咳・たんのからみが3週間ほど続いています。息苦しさもあり病院を受診すると「肺気腫」といわれました。どのような病気なのでしょうか。

A) 「肺気腫」というのは、なんらかの原因によりひきおこされた肺の気腫性変化(損傷)をさしますが、ほとんどその原因は喫煙で、病名としては「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」といいます。
COPDというのは「気流制限を呈する炎症性疾患」と定義されており、肺機能検査では「閉塞性障害」(息の流れが悪くなっている状態)がみられます。「息がすいこめるけれど、はきだすのがつらい」という状態になるため、ちょっとしたカゼでも咳がながく続いたり痰がなかなかだせなくなったりします。階段をのぼるのに「息切れ」を感じたりもします。息がはきだせないため肺は膨張し「樽状胸郭」といって胸が前後に大きくなったりすることもあります。
治療は「禁煙」が第一ですが、すでにこわれてしまった部分は治りません。通常はこれ以上悪化しないように「気管支拡張剤」による治療を長期間おこないます。専門医療機関での通院治療をおこなうことをお勧めいたします。


(2011年3月23日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)


posted by けやき内科 at 06:21| 教えて ドクターQ & A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする