Q) 妻から禁煙するようにと、治療が出来る病院を紹介されましたが、やめる気になれません。このまま吸い続けるとどのような問題がありますか。
A) 「癌」と「タバコ」の関連性は有名ですが、中でも「喉頭癌」「肺癌」「咽頭・口腔癌」「食道癌」などは特に関連性があります。「全ての喫煙者が癌になる」わけではありませんが「癌になりやすい」といえます。「狭心症」「心筋梗塞」などの「虚血性心疾患」や、「脳梗塞」「くも膜下出血」などの「脳血管障害」も関連性があり、他にも肺が壊れてくる「肺気腫」なども有名です。これらの病気は「症状がでた時にはかなり進行している」ので、「体調に問題がないから」というのは誤った認識ですね。またタバコの煙は周囲の人も吸うわけですから、あなただけでなく家族の健康も損なっていると考えるべきです。
最近は「タバコを吸い続けること」そのものが「ニコチン依存症」という病気であると考えられています。また「禁煙治療」は一定の基準をみたせば「保険適用」も認められます。「禁煙治療実施機関」に認定された医療機関を受診することをお勧めいたします。
(2011年7月14日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)