2011年09月04日

感染症研究会に参加してまいりました

71回東海呼吸器感染症研究会.jpgけやき内科のブログをごらんいただきありがとうございます。院長の加藤景介です。

名古屋で開催されました「東海呼吸器感染症研究会」に参加してまいりました。この研究会は今回で「71回」という歴史のあるもので、東海地域で肺炎・肺結核などの呼吸器感染症の診療に携わる専門医が多く参加します。今回からは「感染症診療」のみでなく「感染管理」という側面にも着目し、院内感染業務に携わるコメディカルのかたがたも参加されていました。

「けやき内科」にも「かぜ(ウイルス性上気道炎)」「気管支炎」「肺炎」「腸炎」など、さまざまな感染症の患者様が受診されます。一般に感染症の原因は「ウイルス」「細菌」「真菌(カビ)」などの「病原体」ですが、「病原体」の種類や患者様の病状により治療方針がことなってきます。たとえば「かぜ」であれば抗生物質は不要ですし(使用すればむしろ抗生物質のきかない「耐性菌」の発生を促す可能性もあります)、「肺炎」であれば想定される細菌の種類や患者様の病状によって使うべき抗生物質もことなってきます。
残念なことにこういった「適正な治療」が病院によっては必ずしも行われていないのが現状です。また一般のかたにもきちんと理解されていない(たとえば「かぜに抗生物質がきく」と誤解されている方が多いことなど)ことも事実です。結果として耐性菌の存在からご高齢のかたが肺炎になった場合の治療が困難な状況となったり、病院内での「院内感染」がひきおこされてしまうことがあります。

感染症診療におけるさまざまな問題は一病院のみでなく、地域や国あるいは世界全体でも考えていかなければならないほど大きなものです。今回感染症研究会に参加して、その思いをあらためてつよく感じました。私が一医師としてやれることは少ないかもしれませんが、「けやき内科」では「感染症専門医」の立場から「適正な医療」を提供できるよう今後とも最新の知見もとりいれつつ診療に取り組んでいきたいと思います。

これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。

posted by けやき内科 at 06:47| 院長より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする