2012年06月28日

オリンピックイヤーのWorld Spirometry Day (世界肺機能の日)!

World Spirometry Day 2012.jpg「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます!

みなさん、ご存じのとおり今年はオリンピックイヤーですね!来月27日からロンドンでオリンピックが開催されます!楽しみにされているかたも多い事と思います!

さてその「オリンピック」にちなんで、今年2012年も「World Spirometry Day (世界肺機能の日)」がもうけられました!昨日6月27日がそうだったのですが、今年はオリンピックにむけて「みんなで自分の肺の働きを知って、体をきたえて健康を維持しよう」ということで、昨日からオリンピック開催日の7月27日までを中心に世界各国でさまざまなイベントが開催されるとのことです!

肺の病気にはレントゲンでは正常と判断されても、肺機能検査で診断される病気がいくつかあります。その代表的なものが「気管支喘息」ですね。タバコによる「COPD (慢性閉塞性肺疾患)」も、軽いかたはレントゲンでわからず肺機能検査で診断されることがあります。
また肺機能検査では「肺年齢」も結果としてだされますので、自分の肺が何歳くらいのはたらきになっているのか、簡単に理解することができます。

「最近すこしの運動で息がきれるようになってきた」「前より体力がおちた気がする」というかたは、是非一度肺機能検査をうけることをおすすめします!
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします!

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2012年06月27日

Q「夫は造船業で20年ほど働いています・・・」

教えて!ドクター2.jpgQ) 夫は造船業で20年ほど働いています。空気の悪いところに日々いるのが心配で調べると、「じん肺」という病気があることを知りました。詳しく教えてください。

A) 「じん肺」はなんらかの粉塵を長期にわたり吸引する機会があるかたに発症する肺の病気で、「珪肺」「石綿肺」「アルミニウム肺」などの総称です。多くは工場など現場作業に携わる方に発症しますので、作業環境にもよりますが「造船業」ですと発症の危険性はあるかもしれませんね。
「じん肺」は徐々に進行する病気ですので発症してもなかなか症状がでてきません。そのため労働者を守る観点から「じん肺法」という法律があり、被用者を粉塵作業に従事させる事業者への定期的な健康診断の実施が義務づけられています。もし診断された場合は「労働災害」の適用となります。
進行してきた場合には「せき」「痰」「息ぎれ」といった症状がでてきますが、残念ながら現代の医学ではなおすことができません。また「肺結核」「肺癌」「胸膜中皮腫」などが健常者よりも発症率が高いことも知られています。まずは健康診断をきちんとうけているかどうか確認されてはいかがでしょうか。


(2012年6月27日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2012年06月25日

呼吸器学会東海地方学会に参加してまいりました

呼吸器学会東海地方会2012春.jpg「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。

名古屋で開催されました「第101会日本呼吸器学会東海地方学会・第119会日本結核病学会東海地方学会」に参加してまいりました。この学会は東海地方で呼吸器領域の診療に携わる専門医が参加するもので、若手医師の参加も多く大変活気があります。今回は結核や非結核性抗酸菌症の演題発表や肺癌の講演などに参加させていただきました。特に肺癌の講演では進行肺癌の治療やアメリカで開催される学会(ASCO)の話題などをおうかがいし大変勉強になりました。
クリニックという診療形態のため、私が日常臨床で肺癌の「治療」をおこなうことは通常ありません。しかしながらけやき内科を受診された患者様のなかで肺癌の疑いをもたれたかたはこれまでもあり、肺癌の「診断」においては「どの程度疑われるか」「肺癌としたら進行しているのかどうか」などの判断が必要となります。また「肺癌の疑い」で高次医療機関に紹介した患者様から後日治療法に関して相談をうけることもありますので、かかりつけ医としてきちんとした知識を身につけておくことが重要であると考えています。

今回の学会参加でえられたものを今後の診療にもいかしていきたいと思います。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。

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2012年06月12日

Q「喫煙歴30年、毎日たばこを1箱以上吸って・・・」

教えて!ドクター2.jpgQ) ) 喫煙歴30年、毎日たばこを1箱以上吸っています。咳や痰がひどく健康診断でたばこをやめるように言われましたが、飲み会が多く禁煙が続きません、どのようにすればやめられるでしょうか。

A) 一番大事なのはご自身の「禁煙の意志がかたいかどうか」ですが、禁煙できるように環境を整備することも大切です。タバコ・灰皿・ライターなど、喫煙に関するものは全て廃棄していますか?職場の喫煙所にいかないようにしていますか?家族や同僚のかたに「禁煙宣言」をしていますか?飲み会が多いとのことですが、アルコール摂取で判断力はおちる事がありますので飲酒をひかえる事も必要かもしれませんね。
このような工夫をしても精神的なストレスやいらつきのために再度喫煙してしまうようなら「ニコチン依存症」の可能性があります。現在一定の基準をみたしていれば保険適用で「禁煙治療」をうけることができますので、一度「禁煙外来」の受診をおすすめします。ただし「禁煙治療をうければ自然に禁煙できる」わけではありません。ご自身の禁煙の意志が最も重要であり、あくまで「補助的なもの」とお考えください。


(2012年6月12日中日新聞なごや東版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2012年06月07日

Q「55才の夫ですが、以前よりせきや痰の症状があり・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 55才の夫ですが、以前よりせきや痰の症状があります。最近は息切れも出てきたようで、すこし階段をあがるだけで辛そうです。歳のせいと夫はそのままにしていますが、病院へ行くべきでしょうか。(東区 52才)

A) 「せき」「痰」の気道症状に続いて「息切れ」がでてきたとなると、なんらかの呼吸器疾患にかかっている可能性が高いと思われます。もしタバコをすっていた方であれば「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」の可能性があります。悪性の病気である「肺癌」でもこのような症状になることがありますので注意が必要です。他には「肺結核」のような感染症や「気管支喘息」のようなアレルギー疾患でも同様の症状となる場合もあります。
 病気によっては命にかかわる場合がありますし、感染症ですと家族など他の人にうつってしまう場合もあります。ご自身だけの問題ではすみませんので、早めに「呼吸器内科」の専門医を受診することをおすすめいたします。


(2012年6月7日ショッパー北エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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