2012年10月14日

気管支喘息の講演会に参加してまいりました。

2012秋気管支喘息講演会.jpgけやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。

週末に名古屋で開催されました気管支喘息の講演会に参加してまいりました。今回は気管支喘息における末梢気道狭窄および鼻炎との関連性について、広島の呼吸器専門医の先生がご講演されました。
気管支喘息と鼻炎の関連性については治療方針をきめていく上でも非常に重要です。一般に気管支喘息のかたの6〜7割に鼻炎は合併するといわれ、鼻炎の悪化により喘息が悪化することも珍しいことではありません。「One way, One disease」という考え方がありますが、これは呼吸する際に人体で空気の通り道となる「気道」すなわち「鼻」「のど」「気管支」などの症状のコントロールには関連性があり、「鼻に対しての治療」や「気管支に対しての治療」を別個におこなうのではなく「気道全体に対しての治療」を行うべきというものです。
現在けやき内科での診療においても9月下旬頃から喘息症状の悪化を認める患者様が増えておりますが、「鼻水」「くしゃみ」などのアレルギー性鼻炎の症状にともなって喘息が悪化しているかたや、「咽頭痛」「咳」などの上気道炎の症状から引き続いて喘息の悪化を認めているかたがほとんどです。なかには喘息症状はないものの鼻炎症状にともなってピークフロー値が低下傾向のかたもおみえになり、やはり「鼻炎」「上気道炎」などの上気道症状に対しての治療をしっかりおこなうとともに喘息に対しての治療を維持あるいは強化することが喘息をコントロールする上で非常に重要なのだと考えます。今回の講演会に参加して日常の診療での実感を裏付ける認識をえることが出来ました。
また9月下旬以降「今年は鼻炎症状にともなって咳がつよくでる」「風邪をひいたあとに咳がなかなかとまらない」という症状で来院され、レントゲンや肺機能検査・血液検査などの結果あらたに「気管支喘息」と診断される患者様が非常に増えています。「気管支喘息」の場合、鼻炎の治療薬や咳止めだけでは症状の改善は得られません。ご心配なかたは「喘息発症」の可能性を考え、早めに病院を受診されることをおすすめいたします。
これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。


posted by けやき内科 at 05:43| 院長より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする