2015年12月03日

「呼吸器疾患学術講演会」に参加してまいりました。

呼吸器疾患学術講演会2015.jpgけやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。

名古屋で開催されました「呼吸器疾患学術講演会」に参加してまいりました。今回は名古屋大学医学部附属病院呼吸器内科の橋本直純先生に、慢性呼吸器疾患である「特発性肺線維症(IPF)」と「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の二つの疾患にフォーカスをあて、基礎研究データから診療実績や新薬の使用経験にいたるまで診療ガイドラインにもふれつつ詳細にご講演いただきました。私自身は今回の講演会では座長としての参加でしたが、平日の開催でありながら多くの医師が聴講に参加されました。
「特発性肺線維症」は字のごとく「肺」に原因不明の「線維化」がおきる難病で、「息切れ」や「咳」の症状を主体とする慢性疾患です。疾患の特異性から一般の診療所ではなく大学病院などの高次医療機関での治療をうけられることが多いのですが、まずは呼吸器専門医以外の一般診療所を受診されることも少なくありません。新薬の開発にも力を注がれている疾患でもあり、診療所と高次医療機関の連携が重要視されます。一方「慢性閉塞性肺疾患」は喫煙者にみられることの多い慢性の呼吸器疾患で、同様に慢性的な「咳」や「息切れ」といった気道症状がみられます。治療の方向性はまったくちがう二つの疾患ですが、症状が似かよっていることから呼吸機能検査やCTといった精密検査によるしっかりとした鑑別診断が重要です。
今回のご講演を拝聴して、私自身が呼吸器専門医としていかに地域に医療貢献できるかということを再考する良い機会となりました。新たに得られました知見も早速今後の診療にいかしていきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。

posted by けやき内科 at 06:00| 院長より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする