
A) 現在肺炎は日本人の死因の第3位であり、お亡くなりになられる方の95%以上は65歳以上の高齢者です。高齢者は体力の低下に加え「糖尿病」や「COPD」等の肺炎重症化の要因となる基礎疾患を持っている事も多く、そういった疾患の治療を普段からきちんとしておく事が重症化の予防にもつながります。もちろん発症予防には「肺炎球菌」の予防接種や、日常生活の中でのうがい・手洗い、禁煙や適度な運動などの健康的生活も有用です。また成人の肺炎の原因となる病原体は「肺炎球菌」や「マイコプラズマ」等の「細菌」である事が多いですが、通常は「風邪症候群」や「インフルエンザ」等の「ウイルス」の感染に引き続いて起こります。2週間以上続くような「長引く風邪」は肺炎の可能性があり、早めに病院を受診する事が重要です。
(2016年8月25日ショッパー春日井小牧版「教えて!ドクター Q&A」掲載)