
名古屋で開催されました「呼吸器疾患セミナー」に参加いたしました。今回のセミナーでは「気管支喘息」の診療の中でも特に「呼気中NO(一酸化窒素)測定」に焦点をあて、日本においてはこの分野の第一人者であられる大学病院の先生にご講演いただきました。また私自身も講演座長として司会進行を務め、講演後のディスカッションでは症例提示もさせていただきました。
「気管支喘息」は気道の炎症によって引き起こされる慢性呼吸器疾患の一つです。アレルギーの関与も大きく、小児から高齢者まで幅広い年代の方にみられるのも特徴です。「呼気中NO」はアレルギー反応の中でも中心的役割を担う「好酸球」による気道の炎症により上昇する事が知られており、その測定は炎症の有無を確認する事から診断の目安になる事が知られており、治療中においても治療効果の把握にも利用できるものです。
今回の講演では呼気NOの基礎実験的なデータから、最新の臨床研究の紹介にいたるまで幅広くご教示いただき、大変勉強になりました。また講演後の質疑・ディスカッションでも熱心な討議が行われ、「呼気NO測定」が実際の診療でまさに注目をあびている領域である事を実感しました。
けやき内科にも多くの「気管支喘息」の患者様が通院されていますが、今回新たに得られた知見を早速今後の診療に活かしていきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願い致します。