2016年10月13日

Q「なかなか咳が治らないので・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) なかなか咳が治らないので診てもらうと「気管支拡張症」と診断されました。どのような病気・治療法なのでしょうか。(長久手市 47歳)

A) 気管支拡張症というのは、何らかの原因によって一部の気管支が拡張性変化をきたす疾患です。先天性の異常からおきる事もありますが、後天性に肺炎や結核、塵肺などの病気からおきる場合もあります。拡張した気管支は元に戻らず病原体の感染をおこしやすくなるため、咳・痰等がながびき血痰や呼吸困難をきたす場合もあります。治療は無症状であれば無治療で経過観察となる場合もありますが、気道症状があれば抗生物質の投与や去痰剤を投与する事もあり、血痰を繰り返す場合は手術をおこなう事もあります。合併症として非結核性抗酸菌症を認める場合は、長期間抗菌剤の投与が必要となる事もあります。また呼吸不全を伴うような重症の場合、酸素吸入(在宅酸素療法)が必要になる事もあります。治療方針は病状により様々であり、主治医とよく相談する事をお勧めいたします。


(2016年10月13日ショッパー東エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

posted by けやき内科 at 05:00| 教えて ドクターQ & A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする