2017年06月26日

Q「65歳男性です。肺炎球菌の予防接種の案内が・・・」

ショッパー版教えて!ドクター.jpgQ) 65歳男性です。肺炎球菌の予防接種の案内が自治体より届きました。普段から食事・運動に気をつけているので健康ですし、注射は得意でないので接種しなくてもいいでしょうか。

A) 結論から言うと、接種することをおすすめいたします。厚生労働省の人口動態統計によると肺炎は日本人の死因の第3位であり、肺炎で亡くなられた方のうち65歳以上のかたが90%以上を占めています。肺炎球菌は肺炎の原因となる細菌の代表的なもので、接種費用に対して公的補助を受けることも可能です。肺炎が命にかかわるような重症化となるリスクに、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患や糖尿病が基礎疾患として存在することがあげられますが、年齢も一つのリスクと考えられているのです。人間誰しも歳をとりますし、顔にシワが増えたり髪に白髪が増えたりするのと同様に、内臓の働きも年齢とともに衰えていきます。個人差もありますので一概には言えませんが、特にご病気がなく健康であられても、65歳を一つの目安と考え前向きにご検討いただくのはいかがでしょうか。


(2017年6月26日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2017年06月22日

「ショッパー」でご紹介いただきました!

ショッパー2017初夏.jpg

「けやき内科」のブログをご覧いただき、ありがとうございます!

本日発行の「ショッパー」で「けやき内科」をご紹介いただきました!
6月から名古屋市の「特定健診」も開始となりました。「けやき内科」では予約制で実施しております。(通常診療との同日実施不可。)ご希望のかたは受付までお申し出ください!
また春の健康診断や人間ドックで、レントゲンでの「胸部異常陰影」や、コレステロール値や血圧などの異常値を指摘され「要精密検査」と判断された方を対象とした「二次検診」も実施可能です。健康診断や人間ドックの「結果票」を持参いただき、一度ご来院ください。(二次検診は保険診療です。)

これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします!

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2017年06月20日

総合呼吸抵抗測定装置「Mostgraph-02」を導入いたしました。

Mostgraph-02.jpgけやき内科」のブログをご覧いただき、ありがとございます!今週から総合呼吸抵抗測定装置「Mostgraph-02」を導入いたしました!

この「Mostgraph(モストグラフ)」はオシレーション波により呼吸抵抗を測定するもので、患者様はマウスピースを口にくわえて安静呼吸するのみで簡単にリアルタイムに呼吸抵抗を測定することが可能です。呼吸機能検査のように一生懸命呼吸する必要はなく、気道過敏性試験のように薬剤による負荷をすることも必要ありません。一般に「気管支喘息」のかたは気道の慢性炎症に伴って呼吸抵抗が亢進していることがしられており、この「モストグラフ」によって呼吸抵抗の状況を把握し、喘息の診断や治療効果を判定することが可能となります。
わかりやすく言うと「気管支喘息」の患者様は炎症によって「気管支が硬くなっている」という事で、この「モストグラフ」はその「気管支の硬さ」を測っているという事になるかと思います。

モストグラフ結果サンプル.jpg


そしてこの機器の最大の特徴は「結果を3Dグラフィックでカラー表示する」ということです!
上のグラフィックは結果のサンプルですが、左のAは健康なかたの測定結果で気管支が硬くなっていないので「緑色」に表示されます。右の「B」は気管支喘息のかたの結果ですが気管支が硬くなっているので「赤色」が多く表示されています。結果が目で見て色でわかるというのは画期的で非常にわかりやすいですね!
また一般に「咳喘息」のかたは、「気管支喘息」のかたのように「気管支がせまい」状況になっているわけではありませんが、炎症によって「気管支が硬い」状況になっていると考えられますので、呼吸機能検査が正常でもモストグラフを実施することで診断や病状の把握をすることが可能となります。

「けやき内科」では、よりよい医療サービスが提供できますよう、今後もさまざまなことに取り組んでいきたいと思います!これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします!

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2017年06月19日

「第66回 日本アレルギー学会学術大会」に参加してまいりました。

第66回日本アレルギー学会学術大会.jpgけやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。

東京で開催されました「第66回 日本アレルギー学会学術大会」に参加してまいりました。
この学会は「アレルギー」という枠組みのため、内科・小児科・耳鼻科・皮膚科などさまざまな診療科の医師が参加します。私自身は診療の都合上一日のみの参加となりましたが、非常に多くの人でにぎわい大変活気がありました。
今回は「気管支喘息」の診断と治療において今注目となっている「呼気NO測定」や「オシレーション法による呼吸抵抗測定」のセミナーや、気管支喘息の重症発作時の教育講演などに参加し、駆け足ではありましたがたくさんの最新の知識に触れる事ができ大変有意義な時間を過ごすことができました。
私が呼吸器・アレルギーを専門としていることもあり、けやき内科には大変たくさんの気管支喘息の患者様が通院しておみえです。私が「気管支喘息」の診療において最も注意している点は、診断においても治療効果の判定においても「症状のみでの判断はしてはいけない」という事です。もちろん来院される方は皆さん「咳」「息苦しさ」などの何らかの症状があっておみえになられますから、治療によって症状を改善するということは非常に重要ではあります。ただ「気管支喘息」の場合に理解すべき点は「症状と病状は必ずしも相関しない」という事と、「症状がよくなっても治っているわけではない」という事。気管支喘息は慢性疾患であり良くなったり悪くなったりを繰り返すうちに症状の自覚が乏しくなる場合があり、患者様自身はご自身の病状を過小評価している場合があります。また一般に妥当な治療がされれば80%以上の喘息患者は症状は消失すると言われていますが、症状がなくなっても治っているわけではなく、喘息の本態である「気道の炎症」やそれにともなう「気道狭窄」は残っており、それらをしっかりとコントロールしないと容易に症状が再燃してしまう状況になる可能性もあります。症状以外に目安となる客観的指標としては、古くから専門医がおこなってきた「呼吸機能検査」や「ピークフローメーターによるモニタリング」、最近注目をあびているものとしては「呼気NO測定」や「オシレーション法による呼吸抵抗測定」などがあげられます。症状にくわえてこれらの客観的指標をくみあわせて総合的に病態を理解し治療計画をたてる事が、患者様それぞれの病状に応じた適切な治療管理につながると私自身は考えています。
今回の学会参加で得られたものを早速今後の診療にいかし、よりよい医療サービスが提供できますよう、これからも積極的にとりくんでいきたいと思います。


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2017年06月11日

「COPD・Asthmaセミナー」に参加してまいりました。

COPD・Asthmaセミナー2017.jpgけやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
名古屋で開催されました「COPD・Asthmaセミナー」に参加してまいりました。今回は名古屋大学呼吸器内科の先生から一般演題として「呼吸リハビリテーション」を中心にご講演いただき、その後特別講演として全国的にご高名な治療ガイドラインの作成にも携わる先生から「COPDと喘息の合併」を中心にご講演いただきました。私自身は座長・司会進行役を務めさせていただきましたが、この地域の専門医・非専門医のたくさんの先生方にご参加いただき大変有意義な会となりました。
「COPD」は現在日本で500万人以上の方が未だ診断されず潜在しているといわれており、その診断率の向上が叫ばれています。現在当地域ではCOPDの診療レベル向上の目的で立ち上げられたNPO「愛知県COPDネットワーク(AC.net)」を中心として、診断後の治療においても病診連携を軸にすすめる取組がなされていますが、「呼吸リハビリテーション」の普及も実践すべき課題の一つであります。
また今COPDの診療において喘息との合併の確定診断と治療がトピックスとなっていますが、特別講演では最新の臨床研究データから今後のガイドラインの方向性にいたるまで、多くの最新の情報を中心にご講演いただき大変勉強になりました。けやき内科では「マルチスライスCT」「呼吸機能検査」によるCOPD診断にくわえ「呼気NO測定」を用いた喘息合併の確認を行っておりますが、今回のご講演を拝聴してけやき内科での診療方針の妥当性を再確認することもできました。
今回のセミナーでの知見を活かし、今後の日常診療により積極的に取り組んでいきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願い致します。

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