Q) 私も夫もぜんそくもちで、私は子供の時に治り、現在症状はありません。子供にぜんそくが遺伝するのかと不安で、掃除や空気清浄機などかなり気をつけています。そもそも遺伝するのか、清潔さを保つことが予防になるのか、教えて下さい。
A) 確かに親が喘息だと子供の喘息発症リスクは高くなり、喘息に関与する遺伝子も存在すると言われてはいます。ただ親が喘息だと子供も100%喘息になるわけではありません。喘息の発症には、ダニやハウスダストなどのアレルゲンへの暴露や、犬や猫などのペットの飼育、受動喫煙の有無、気道感染の既往など、さまざまな因子が関与していると言われています。したがって環境整備することも意味はあると思いますが、残念ですがそれだけで100%発症を防げるとは言えないのです。その一方で小児の喘息は適切な治療をすれば6割以上の確率で完治が望めるとされています。早期の診断・治療が重要ですので、もしお子さんに「咳が続く」「夜間に咳がでる」といった症状がみられるようなら、早めの専門医への受診をお勧めします。
(2017年9月26日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)