けやき内科のブログをご覧いただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
週末を利用して東京で開催されましたアレルギーのシンポジウムに参加してまいりました。今回のシンポジウムでは、アレルギーの治療において重要な役割をはたす薬剤の一つである「抗ヒスタミン剤」がテーマでした。これから迎える「花粉症」のシーズンに備えるという意味もあり、全国からアレルギー診療に取り組んでいる医師が参加いたしました。
「抗ヒスタミン剤」は「花粉症」における「鼻水」「くしゃみ」といった症状をおさえる役割がある他、「じんましん」や「アトピー」などによる「皮膚のかゆみ」をおさえる作用もある、アレルギーに用いる薬剤の代表的なものの一つです。その一方で副作用として「眠気」がでることがあるのも有名で、薬剤によっては服用後の車の運転には注意が必要なものもあります。市販されている「風邪薬」で眠気がでる場合もありますが、これも「抗ヒスタミン剤」が含まれていることが多いためです。「抗ヒスタミン剤」は市販でも多くの薬剤が入手できますが、昨今その有効性が高いものが複数開発され、中には眠気が非常にでにくいものも処方できるようになりました。しかしながら服用方法が一般的な「食後」ではなく「寝る前」や「食間」あるいは「空腹時」であったり、十分に効果をだすためには服用法に注意が必要な場合も少なくありません。また他のアレルギー薬である「ロイコトリエン受容体拮抗薬」などと組み合わせて使用することにより、症状や疾患に対してより効果的に使用できる場合もあります。
我々アレルギー専門医としては、患者様の症状や合併症などの状況にあわせてより有効性の高い治療をおこなっていくよう意識していかねばなりません。今回のシンポジウムに参加して得られた新たな知見を、さっそくこれからの診療にいかしていきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。