Q) 中学生の息子が風邪を引いたあと、咳がなかなか治らず医院へ行くと「マイコプラズマ肺炎」と診断されました。ずっと市販の風邪薬を飲んでいましたが、最初から肺炎だったのでしょうか。普通の肺炎と何が違うのでしょうか。
A) 「マイコプラズマ」は肺炎を起こす原因となる細菌の中で頻度が高いものの一つです。通常「細菌」の感染は「ウイルス」による上気道感染(風邪)に引き続いて起こることが多いですが、マイコプラズマの場合は初期に感冒様症状を呈する場合もあり、今回の場合は「風邪に引き続いてマイコプラズマ肺炎になった」か「はじめからマイコプラズマ感染だった」かのどちらかと思います。「マイコプラズマ肺炎」の一番の特徴は「人から人に感染する」ということで、感染形式は「インフルエンザ」と同じ「飛沫感染」が中心であるため、学校など集団生活を送る場で流行することがあります。咳がひどくながく続く場合が多いことや、35歳までの年齢層に患者報告数が多く若い世代で発症する頻度が高いことも特徴と言えるでしょう。重症化する場合もありますが、通常はマクロライド系の抗生物質の投与で改善が期待できます。
(2018年2月6日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)