2018年04月01日

講演会「Respiratory Forum 2018」に参加してまいりました。

Respiratory Forum 2018.jpgけやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
東京で開催されました講演会「Respiratory Forum 2018」に参加してまいりました。今回の講演会には日本全国から呼吸器内科診療を専門とする医師が参加し、呼吸器疾患の中でも「気管支喘息」と「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」にフォーカスをあて、この分野の診療・研究でご高名な先生方5名のご講演を拝聴しました。
「気管支喘息」は日常診療の中でもっとも多く遭遇する呼吸器疾患ともいえ、けやき内科にもたくさんの患者様が通院されておみえです。適切な治療により症状はほとんどの方が治まりますが、その一方で病気としては完治することができないため、症状の出現・悪化を繰り返しながら重症化していく場合もあります。重症化を防ぐためには症状がいったんおさまっても、それまでの病状経過にくわえて日誌でのピークフロー値の推移や呼吸機能検査・呼気NO・気道抵抗などの検査値から「重症度」を的確に見極めて妥当な治療を継続することが重要です。
いっぽう「COPD」は主に喫煙によって引き起こされる肺の機能障害をきたす慢性疾患で、現在日本国内だけでもまだ診断されていない潜在患者は500万人以上いるとされており、疾患の認知度向上に厚生労働省も力をいれ早期診断・早期治療を呼びかけています。最近の話題としては「COPD」と「気管支喘息」の合併である「ACO(Asthma-COPD Overlap)」の存在も注目をあびており、「ACO」は通常の「COPD」に比べ呼吸機能障害の進行が早いとされていることから、適切な診断と治療薬の選択が重要となります。また今年は最新のエビデンスをもとに「COPD」のガイドラインの改定が予定されており、専門医の立場としては最新の情報に遅れることなく患者様に還元すべく診療に取り組んでいかねばなりません。
今回の講演会では、基礎研究の話題から改定予定のガイドラインの話題まで幅広く新たな知見を得ることができ大変有意義な時間を過ごせました。早速これからの診療に活かしていきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願いいいたします。


posted by けやき内科 at 11:00| 院長より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする