Q) 家族から寝ている時のいびきのひどさと時々呼吸が15秒ほど止まっていると指摘され、病院に行くようにと言われました。よく聞く睡眠時無呼吸症候群と思っているのですが、頻繁には通院できないので、予め診断・検査方法、治療法が知りたいです。
A) 「睡眠時無呼吸症候群」は読んで字のごとく睡眠中に呼吸がとまる事により様々な問題がおきる症候群で、肥満などにともなう「閉塞性無呼吸」が一般的であり「いびきがひどい」ということで病院を受診されるかたも多いです。十分な睡眠がとれないため日中の眠気から交通事故のリスクが高まる事が問題視されますが、高血圧などの生活習慣病を合併していることも多く「脳梗塞」や「心筋梗塞」などのリスクにもなります。
治療対象なのかどうか判断するためには、睡眠中の無呼吸の頻度や持続時間を調べる必要があります。そのため検査は一晩かけて行うのですが、簡易式の検査機器を貸し出しして行う方法と、一晩入院して詳細に検査する方法があります。検査の結果治療が必要な場合は、CPAP(陽圧持続呼吸療法)といって、鼻にマスクをつけて機械で圧力をかけ無呼吸にならないようにする治療を行います。通常は無呼吸が治療により解消されているかの確認のため、月に一回は定期的に受診する事が必要になります。簡単に説明すると以上ですが、まずは検査による確定診断をお勧めいたします。
(2018年8月2日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)