2019年09月29日

「呼吸器専門医」の講演会に参加してまいりました。

2019秋呼吸器専門医講演会.jpgけやき内科のブログをご覧いただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。

名古屋で開催されました呼吸器専門医の講演会「Respiratory Expert Meeting」に参加してまいりました。
今回は一般講演として清須市のはなさきクリニックの加藤栄志先生から、清須市の集団検診における慢性閉塞性肺疾患(COPD)の啓発の取り組みをご発表いただき、続いて特別講演としてこの分野における第一人者の一人である愛知医科大学呼吸器内科准教授の伊藤理先生より「ACO: Asthma-COPD Overlap: 喘息COPD合併症」についてのご講演をいただきました。伊藤先生の講演につきましては、ふつつかながら私が司会進行をつとめさせていただきました。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は主に喫煙によって生じる咳・痰・息切れといった症状を主体とした、慢性的に進行する呼吸器疾患です。一定期間喫煙されていると仮に禁煙されたとしてもある程度の年齢になると発症する可能性のある疾患で、慢性的に進行することから患者様本人は症状に気づかず経過している場合もあり、現在日本における未診断の潜在性COPD患者数は650万人以上とも言われています。今回加藤先生からは過去5年間の清須市集団検診受検者約2,000人を対象とした啓発活動のデータを教示いただきました。一般の方への啓発活動というのは非常に重要ではありますが、一診療所の医師としてはなかなか取り組むことが難しい課題です。そういう意味では加藤先生の取り組みは大変素晴らしく、その姿勢を見習わなければいけないと強く感じました。
また伊藤先生からは、今一つのトピックスである「ACO」について日本や国際ガイドラインのお話から、先生ご自身の診療経験、臨床試験データから薬理学的データまで、大変幅広くご講演いただき非常に勉強になりました。伊藤先生の巧みな話術もあり大変楽しい時間を過ごすことができ、講演後のディスカッションも活発にされ有意義な時間を過ごすことができました。
今回の講演会に参加して、勉強になったことはもちろんですが今後の診療に取り組むにあたっての大きな刺激ともなりました。

これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。
posted by けやき内科 at 05:00| 院長より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする