
毎日のように中国の武漢から広がったとされている、コロナウイルスによる「新型肺炎」のニュースが報道されています。現在は中国のみでなくヨーロッパやアメリカでも感染者が確認され、日本でも感染者が確認されています。報道によると、症状は風邪程度の軽い方から、呼吸不全を伴う重症な肺炎まで様々なようで、ご高齢の方や糖尿病などの基礎疾患を持っている方でリスクが高く死亡率はおよそ4%とのこと。
一方で中国では日本でいう「お正月」にあたる「春節」のお休みに昨日から入り、70万人を超える中国人観光客の方が日本を訪れているとのことです。あくまで可能性の問題ですが、中国国内で感染し日本に来られてから発熱などの症状が出てくる方も、もしかしたらみえるかもしれません。
また中国人観光客の方でなくとも、お仕事で中国と日本を行き来されている方も少なくはないと思います。現在武漢は封鎖されて人の出入りはないようですが、封鎖されると聞いて直前に帰国された方もみえるようです。
「新型」のコロナウイルスのため、まだわかっていないことも多いようですが、潜伏期間が10日ほどと「インフルエンザ」などの他のウイルス感染症に比べて長いようです。
したがって現在厚生労働省では「2週間以内に武漢を訪れた方」あるいは「2週間以内に武漢渡航歴があって発熱や呼吸器症状があった方と接触した方」で、発熱や呼吸器症状で病院を受診された場合は、新型コロナウイルスの感染を疑って医療機関から保健所に相談するように指針を立てています。
一方でインフルエンザシーズンであるこの時期、すべての医療機関で渡航歴や接触歴を確認するのはなかなか困難な場合もあります。
発熱などの症状で病院を受診する場合、上記のように「2週間以内の武漢訪問」や「2週間以内に症状のある武漢渡航歴のある方との接触」がある場合には、必ず申告していただきますようお願い申し上げます。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。