
A) 確かに寒くなってくるにつれて新型コロナとインフルエンザが同時流行する可能性が懸念されており、厚生労働省も今年はインフルエンザの予防接種をより推奨し、ワクチンも過去5年間で最大量の約6300万人分が確保されているとのこと。現状新型コロナは確立された治療法がなく、確定診断も全ての医療機関でできるわけではありません。一方「コロナ」も「インフルエンザ」も主な症状は「発熱」であるため、症状だけでは見分けがつかないという問題もあります。また「インフルエンザ」は「迅速診断キット」がありますが、十分な感染対策をとらずに検査が行われ、万が一検査をうけた人が「コロナ」であった場合、かえって感染拡大の一因となってしまうと言われています。このような状況の中「インフルエンザワクチン」による予防が重要視され、コロナ感染拡大防止にもつながると考えられているのです。ただ「早く接種すればよく効く」という訳ではありません。あくまで「希望者が殺到した場合は、高齢者などリスクの高い方を優先して接種を」とご理解ください。
(2020年10月27日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)