Q) 喘息治療中です。治療開始前に比べ症状は改善していますが夜寝ている時に発作が起こることが多く、不安で寝られません。寝ている時に起こるのは何か原因があるのでしょうか。
A) 「夜間の症状」は喘息によくみられる症状の一つで、特に珍しい事象ではありません。日中に比べて夜間に多い理由としては、「夜寝て朝起きる」という人のサーカディアンリズムによって夜間に副交感神経系が優位となることに伴い気道平滑筋の収縮が起きやすくなることや、「寝る」という姿勢により床や布団に蓄積したハウスダスト等のアレルゲンを吸引しやすい状況となることや、夜間・早朝の気温低下や室内空間の乾燥等による気道過敏性の亢進などがあげられます。ただ全ての人に当てはまるわけではなく夜間よりも日中の症状が多い場合もあります。
何れにしても「夜間の症状が残る」というのは、現在の治療効果が不十分であることを示唆しています。現在の治療内容がわかりませんので具体的な対処法を示すのは難しいですが、現在の治療を強化するというのも一つですし、寝室の環境整備(清掃等によるハウスダストなどのアレルゲン回避や、室温や湿度等の空調管理など)も一つかとも思われます。一度通院中の病院で担当の医師とよく相談されることをお勧めいたします。
(2021年1月28日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
2021年01月28日
2021年01月27日
Web講演会「COVID-19時代の呼吸器診療」に参加いたしました。
けやき内科のブログをご覧いただきありがとうございます。院長の加藤景介です。
本日開催されましたWeb講演会「COVID-19(新型コロナウイルス)時代の呼吸器診療」に参加いたしました。今回の講演会は名古屋大学医学部附属病院の先生方が企画されたもので、この地域で呼吸器診療をおこなっている呼吸器内科医が100名近く参加し、講演への注目度が高い事が参加人数からもうかがい知れました。
まずは前教授であり現名古屋医療センターの院長であられる長谷川先生より、現在の新型コロナウイルスの流行状況などの疫学的データや、今後のワクチン接種事業の概要などにつきご講演いただきました。けやき内科にもCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や気管支喘息などの慢性呼吸器疾患をかかえる患者様に多く通院いただいていますが、最近診察室で患者様からもっとも聞かれる質問がコロナウイルスのワクチンについてです。自分は優先して接種してもらえるのだろうか、ワクチンを接種して副作用は大丈夫だろうか、接種した方がいいのだろうか、など患者様によって質問は様々ですが、担当医としてはできる限り患者様に正確な情報が伝えられるように知識を得ておかねばなりません。その意味で大変役に立つ情報をいくつもご教示いただきました。
進藤先生からは、現在コロナウイルス感染症の治療をおこなってみえる専門医の立場として、診断、薬物治療、呼吸管理、治癒後のマネージメントにいたるまで、非常に多岐にわたる内容でご講演いただき大変勉強になりました。進藤先生は肺炎診療の分野においては国際的に活躍してみえる先生ですが、その講演の内容にはいつも大変重みがあり今回も非常に有用な知見をたくさんご教示いただきました。進藤先生は岡崎の愛知県初のコロナ専門病院の立ち上げにも参画されてみえたとのことですが、Withコロナの時代において進藤先生が名古屋におみえになる事は一つの財産だと感じました。
最後に若原先生より「コロナ禍での喘息・COPD診療」についてご講演いただき、コロナの診療ではなく一般呼吸器診療を主にやっている立場の私としましては、大学病院でどのようなスタンスで診療に取り組んでみえるかを拝聴でき大変勉強になりました。コロナ禍ではこれまでと検査や治療のスタンスが若干異なってくることは間違いなく、これからの診療でも早速参考にさせていただこうと思いました。
これからもけやき内科をよろしくお願い致します。
本日開催されましたWeb講演会「COVID-19(新型コロナウイルス)時代の呼吸器診療」に参加いたしました。今回の講演会は名古屋大学医学部附属病院の先生方が企画されたもので、この地域で呼吸器診療をおこなっている呼吸器内科医が100名近く参加し、講演への注目度が高い事が参加人数からもうかがい知れました。
まずは前教授であり現名古屋医療センターの院長であられる長谷川先生より、現在の新型コロナウイルスの流行状況などの疫学的データや、今後のワクチン接種事業の概要などにつきご講演いただきました。けやき内科にもCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や気管支喘息などの慢性呼吸器疾患をかかえる患者様に多く通院いただいていますが、最近診察室で患者様からもっとも聞かれる質問がコロナウイルスのワクチンについてです。自分は優先して接種してもらえるのだろうか、ワクチンを接種して副作用は大丈夫だろうか、接種した方がいいのだろうか、など患者様によって質問は様々ですが、担当医としてはできる限り患者様に正確な情報が伝えられるように知識を得ておかねばなりません。その意味で大変役に立つ情報をいくつもご教示いただきました。
進藤先生からは、現在コロナウイルス感染症の治療をおこなってみえる専門医の立場として、診断、薬物治療、呼吸管理、治癒後のマネージメントにいたるまで、非常に多岐にわたる内容でご講演いただき大変勉強になりました。進藤先生は肺炎診療の分野においては国際的に活躍してみえる先生ですが、その講演の内容にはいつも大変重みがあり今回も非常に有用な知見をたくさんご教示いただきました。進藤先生は岡崎の愛知県初のコロナ専門病院の立ち上げにも参画されてみえたとのことですが、Withコロナの時代において進藤先生が名古屋におみえになる事は一つの財産だと感じました。
最後に若原先生より「コロナ禍での喘息・COPD診療」についてご講演いただき、コロナの診療ではなく一般呼吸器診療を主にやっている立場の私としましては、大学病院でどのようなスタンスで診療に取り組んでみえるかを拝聴でき大変勉強になりました。コロナ禍ではこれまでと検査や治療のスタンスが若干異なってくることは間違いなく、これからの診療でも早速参考にさせていただこうと思いました。
これからもけやき内科をよろしくお願い致します。
2021年01月20日
「日本即席食品工業会」様より「即席めん」をいただきました!
2021年01月18日
今年の花粉情報は?
けやき内科のブログをご覧いただき、ありがとうございます!
1月も半ばをすぎ、花粉症の時期が近づいてきました。患者様からも「今年の花粉症はどうでしょうか?」と質問をいただく事も多くなってきました。
日本気象協会によると、花粉症にもっとも関与している「スギ花粉」の飛散開始時期は、今年は九州から東北まで例年並みと予想されています。けやき内科のある名古屋は、2月20日頃から花粉飛散が始まるとの予想です。例年飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めるとされていますので、1月末頃から花粉対策をはじめると良いでしょう。
一方で花粉の飛散量については前年の夏の気象状況の影響が大きく出ると言われています。2020年の7月は梅雨前線の停滞により降水量が多く、8月は勢力の強い太平洋高気圧により気温も高く日照時間が長くなりました。結果として今シーズンの花粉飛散量が多くなることが予想され、東海・北陸・関東を中心に2020年前シーズンと比較して「非常に多い」と予想されています。昨年症状があまり出なかった方も今年は注意が必要と考えられます。
一般に花粉症の治療薬については「症状がでてから」ではなく「花粉飛散がはじまる頃には」開始したほうが望ましいとされています。「症状がでないように抑える」という考え方です。症状がでてから治療を開始した場合、特にピーク時の症状のコントロールができない可能性があります。したがってもともと「スギ花粉症」とわかっている方で名古屋周辺にお住まいの方は1月末頃から治療を開始するのがよいですね。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
2021年01月11日
「第89回 東海呼吸器感染症研究会」に参加いたしました。
けやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
週末に開催されました「第89回 東海呼吸器感染症研究会」に参加いたしました。この会は東海地域で「肺炎」などの呼吸器感染症の研究・診療に積極的な医療機関の医師が参加し、毎回活発な議論が行われ非常に活気があります。今回は新型コロナ感染症の拡大の中での開催となったためオンラインでの開催となりましたが、60名以上の医師が参加し大変活発な議論が行われました。講演会のテーマが「新型コロナウイルス感染症」という、まさに我々医療従事者が直面している大きな課題であった事もあると思われます。
今回はこの地域で実際に新型コロナウイルス感染症の入院診療を担当している複数の病院の医師からの報告があったのちに、特別講演として現在大学病院で新型コロナウイルス感染症の診療と研究を実施してみえる第一人者の先生のご講演を拝聴いたしました。オンライン上での開催でありながら、これまで以上の活発な意見交換が行われ、特別講演では新型コロナウイルスの感染リスクや呼吸管理、疫学的データなど多岐にわたる内容をおうかがいすることができ大変勉強になりました。もちろん「けやき内科」には入院病床もありませんので、実際にコロナウイルス感染症の治療に当たることは現時点ではありませんが、コロナ禍で呼吸器専門医として診療をおこなっている以上は当然把握しておかなければいけない情報ばかりと感じました。また各施設の医師がいかに頑張ってコロナ感染症に取り組んでいるかということを実感もいたしました。
今回の講演会に参加して得られた知見を今後の診療に活かして、今後も一診療所での「呼吸器専門医」としての役割が担えるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。
今後とも「けやき内科」をよろしくお願い致します。
週末に開催されました「第89回 東海呼吸器感染症研究会」に参加いたしました。この会は東海地域で「肺炎」などの呼吸器感染症の研究・診療に積極的な医療機関の医師が参加し、毎回活発な議論が行われ非常に活気があります。今回は新型コロナ感染症の拡大の中での開催となったためオンラインでの開催となりましたが、60名以上の医師が参加し大変活発な議論が行われました。講演会のテーマが「新型コロナウイルス感染症」という、まさに我々医療従事者が直面している大きな課題であった事もあると思われます。
今回はこの地域で実際に新型コロナウイルス感染症の入院診療を担当している複数の病院の医師からの報告があったのちに、特別講演として現在大学病院で新型コロナウイルス感染症の診療と研究を実施してみえる第一人者の先生のご講演を拝聴いたしました。オンライン上での開催でありながら、これまで以上の活発な意見交換が行われ、特別講演では新型コロナウイルスの感染リスクや呼吸管理、疫学的データなど多岐にわたる内容をおうかがいすることができ大変勉強になりました。もちろん「けやき内科」には入院病床もありませんので、実際にコロナウイルス感染症の治療に当たることは現時点ではありませんが、コロナ禍で呼吸器専門医として診療をおこなっている以上は当然把握しておかなければいけない情報ばかりと感じました。また各施設の医師がいかに頑張ってコロナ感染症に取り組んでいるかということを実感もいたしました。
今回の講演会に参加して得られた知見を今後の診療に活かして、今後も一診療所での「呼吸器専門医」としての役割が担えるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。
今後とも「けやき内科」をよろしくお願い致します。