「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます。今日5月31日は「World No Tobacco Day (世界禁煙デー)」、そして今日から6月6日までの一週間は「禁煙週間」です。
この「世界禁煙デー」はWHOが定めたもので、今年のテーマは「Tobacco: Threat to our environment(タバコ:私たちの環境への脅威)」です。日本では、成年年齢が引き下げられた一方で喫煙に関する年齢制限については引き続き20歳以上とされていることや、喫煙開始年齢の早さと全死因死亡に十分な因果関係があることが報告されていること等から、厚生労働省が「たばこの健康影響を知ろう!〜若者への健康影響について〜」をテーマとして掲げています。
タバコはすっている人のみならず、周囲の人にも「受動喫煙」をおこし健康被害をもたらします。これまでに「自分は吸っていなくとも家族に喫煙者がいると肺癌になりやすい」「親が喫煙している子供は喘息になりやすい」など、さまざまな「受動喫煙」による健康被害が報告されています。現在流行している「新型コロナウイルス」による肺炎の死亡率においては、喫煙者は非喫煙者の10倍以上のリスクとなることが報告されています。喫煙者のかたはタバコの害をきちんと理解して、自分も家族も健康的な生活がおくれるよう「禁煙」にとりくむことをおすすめいたします。
また「けやき内科」では開業時より「禁煙外来」を予約制でおこなっておりましたが、残念なことに現在「禁煙補助薬」の供給が不安定なため実施できない状況となっております。供給が安定化次第再開予定としておりますので、しばらくお待ちいただきますようご理解のほどお願い申し上げます。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
2022年05月31日
2022年05月28日
けやき内科での「新型コロナウイルスワクチン」の接種について(第十八報)
「けやき内科」のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
5月25日より18歳以上の方の「新型コロナウイルスワクチン」の4回目(追加接種)の接種券の配布が開始されたことに伴い、けやき内科でも接種機能者の予約を開始いたします。今回4回目接種の対象となっているのは3回目の接種から5ヶ月が経過した方で「60歳以上の方」と「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方」です。また18歳以上60歳未満の方で接種対象者の方のうち、一部の方はご自身で接種券の発行申請が必要な場合があります(後述)。
使用するワクチンは「ファイザー社製」です。1回目・2回目・3回目の接種を「けやき内科」で接種されていない方でもご予約いただくことが可能です。
下記の注意事項をよく読んだ上でご予約いただきますようお願いいたします。
1) 予約対象
名古屋市在住の方で追加接種(4回目の接種)用の接種券を受け取っている18歳以上の方
2) 予約方法
来院いただき受付にて予約(電話での予約不可)
3) 予約受付可能時間
当院の診療時間内であればいつでも可
4) 予約に必要なもの
・けやき内科発行の「接種確認事項および同意書」
・予診票・シール接種券(名古屋市から郵送されてきた書類全て)
・「けやき内科」の診察券(受診歴のない方は新規発行します)
・身分証(健康保険証や免許証など)
・くすり手帳
予約にあたり、必ず下記の注意点にご理解いただきますようお願いします。
・「接種確認事項および同意書」は「けやき内科」の受付カウンターで配布していますが、こちらからダウンロードも可能です。
・何らかの疾患で他院に通院中の方は事前に担当医に相談の上、来院いただきますようお願い致します。「くすり手帳」も確認しますが、担当医の確認ができていないと予約をお断りする場合があります。
・「けやき内科」に受診歴のない方は、ID(診察券)の発行が必要です(無料)。したがってかかりつけの方に比べて手続きに時間がかかることが予想されますので、あらかじめご了承ください。
・接種日は指定できません。ワクチンの納入状況や「けやき内科」での接種可能人数により、こちらの指定した日時に接種していただくことになります。ただしある程度のご希望にはそえるように配慮いたしますので予約時にご相談ください。
・診察と同時に接種することはできません。
・予約いただいた場合はキャンセルできません。体調不良等の場合には予約変更となります。集団接種や他医療機関とかけもちで予約しないようご注意ください。
・やむを得ない理由でご本人以外の方が予約に来られる場合は、本人記入の委任状および代理人(ご家族など)の方の身分証の提示が必要です。
・「予診票」については、接種当日に記録が必要な部分(当日の体温や当日の体調等)以外についてはできる限り記入した状況で持参してください。予診票に不備があった場合(例えば住所の記載がない、現在の治療についてなどの部分に記載がない等)は、予約をお断りする場合があります。
・「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方」についての「基礎疾患」とは下記のものが該当します。
(1) 以下の病気や状態の方で、通院/入院している方
ア 慢性の呼吸器の病気
イ 慢性の心臓病(高血圧を含む。)
ウ 慢性の腎臓病
エ 慢性の肝臓病(肝硬変等)
オ インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
カ 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く。)
キ 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む。)
ク ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
ケ 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
コ 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
サ 染色体異常
シ 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
ス 睡眠時無呼吸症候群
セ 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、
精神障害者保健福祉手帳を所持している、 又は自立支援医療(精神通院医療)で
「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)
(2) 基準(BMI30 以上)を満たす肥満の方
BMI = [体重(kg)] ÷ [身長(m)] ÷ [身長(m)]
・18歳以上60歳未満で基礎疾患を有し接種該当者である場合でも、下記の方以外は接種券の発行申請が必要です。(下記の方については3回目の接種から5ヶ月が経過した時点で順次接種券が発送されます。)
(1) 障害者手帳をお持ちの方、自立支援医療・特定医療費などを受給している方
(令和4年5月30日時点で有効なものをお持ちの方)
(2) 1・2回目接種時の予診票で「基礎疾患を有する」にチェックをした方
発行申請については名古屋市の「接種券発行申請手続きのご案内」をご覧ください。5月30日より申請可能です。
(ネットからの発行申請も可能です。申請はこちらからお願いいたします。)
以上、よろしくお願い致します。
また今後国の定める予防接種対象者の変更やワクチンの納入状況、「けやき内科」の診療状況により、予約方法・接種日などは随時変更いたします。適宜ホームページ、ブログ、院内掲示などでお知らせいたしますので、ご確認いただきますようお願い致します。
今後とも「けやき内科」をよろしくお願い致します。
5月25日より18歳以上の方の「新型コロナウイルスワクチン」の4回目(追加接種)の接種券の配布が開始されたことに伴い、けやき内科でも接種機能者の予約を開始いたします。今回4回目接種の対象となっているのは3回目の接種から5ヶ月が経過した方で「60歳以上の方」と「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方」です。また18歳以上60歳未満の方で接種対象者の方のうち、一部の方はご自身で接種券の発行申請が必要な場合があります(後述)。
使用するワクチンは「ファイザー社製」です。1回目・2回目・3回目の接種を「けやき内科」で接種されていない方でもご予約いただくことが可能です。
下記の注意事項をよく読んだ上でご予約いただきますようお願いいたします。
1) 予約対象
名古屋市在住の方で追加接種(4回目の接種)用の接種券を受け取っている18歳以上の方
2) 予約方法
来院いただき受付にて予約(電話での予約不可)
3) 予約受付可能時間
当院の診療時間内であればいつでも可
4) 予約に必要なもの
・けやき内科発行の「接種確認事項および同意書」
・予診票・シール接種券(名古屋市から郵送されてきた書類全て)
・「けやき内科」の診察券(受診歴のない方は新規発行します)
・身分証(健康保険証や免許証など)
・くすり手帳
予約にあたり、必ず下記の注意点にご理解いただきますようお願いします。
・「接種確認事項および同意書」は「けやき内科」の受付カウンターで配布していますが、こちらからダウンロードも可能です。
・何らかの疾患で他院に通院中の方は事前に担当医に相談の上、来院いただきますようお願い致します。「くすり手帳」も確認しますが、担当医の確認ができていないと予約をお断りする場合があります。
・「けやき内科」に受診歴のない方は、ID(診察券)の発行が必要です(無料)。したがってかかりつけの方に比べて手続きに時間がかかることが予想されますので、あらかじめご了承ください。
・接種日は指定できません。ワクチンの納入状況や「けやき内科」での接種可能人数により、こちらの指定した日時に接種していただくことになります。ただしある程度のご希望にはそえるように配慮いたしますので予約時にご相談ください。
・診察と同時に接種することはできません。
・予約いただいた場合はキャンセルできません。体調不良等の場合には予約変更となります。集団接種や他医療機関とかけもちで予約しないようご注意ください。
・やむを得ない理由でご本人以外の方が予約に来られる場合は、本人記入の委任状および代理人(ご家族など)の方の身分証の提示が必要です。
・「予診票」については、接種当日に記録が必要な部分(当日の体温や当日の体調等)以外についてはできる限り記入した状況で持参してください。予診票に不備があった場合(例えば住所の記載がない、現在の治療についてなどの部分に記載がない等)は、予約をお断りする場合があります。
・「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方」についての「基礎疾患」とは下記のものが該当します。
(1) 以下の病気や状態の方で、通院/入院している方
ア 慢性の呼吸器の病気
イ 慢性の心臓病(高血圧を含む。)
ウ 慢性の腎臓病
エ 慢性の肝臓病(肝硬変等)
オ インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
カ 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く。)
キ 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む。)
ク ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
ケ 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
コ 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
サ 染色体異常
シ 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
ス 睡眠時無呼吸症候群
セ 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、
精神障害者保健福祉手帳を所持している、 又は自立支援医療(精神通院医療)で
「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)
(2) 基準(BMI30 以上)を満たす肥満の方
BMI = [体重(kg)] ÷ [身長(m)] ÷ [身長(m)]
・18歳以上60歳未満で基礎疾患を有し接種該当者である場合でも、下記の方以外は接種券の発行申請が必要です。(下記の方については3回目の接種から5ヶ月が経過した時点で順次接種券が発送されます。)
(1) 障害者手帳をお持ちの方、自立支援医療・特定医療費などを受給している方
(令和4年5月30日時点で有効なものをお持ちの方)
(2) 1・2回目接種時の予診票で「基礎疾患を有する」にチェックをした方
発行申請については名古屋市の「接種券発行申請手続きのご案内」をご覧ください。5月30日より申請可能です。
(ネットからの発行申請も可能です。申請はこちらからお願いいたします。)
以上、よろしくお願い致します。
また今後国の定める予防接種対象者の変更やワクチンの納入状況、「けやき内科」の診療状況により、予約方法・接種日などは随時変更いたします。適宜ホームページ、ブログ、院内掲示などでお知らせいたしますので、ご確認いただきますようお願い致します。
今後とも「けやき内科」をよろしくお願い致します。
2022年05月19日
「気管支喘息」の講演会に参加いたしました。
けやき内科のブログをご覧いただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
昨日開催されました気管支喘息の講演会に参加いたしました。今回の講演会は東海地域および北陸地域にて呼吸器内科を専門として気管支喘息の診療に積極的に取り組んでいる医師が参加し、愛知医科大学教授の伊藤理先生の特別講演ののちにWebにて複数の会場を繋いで参加者のディスカッションが行われました。
伊藤理先生は全国的にも有名な喘息・COPDの分野で診療・研究を行ってみえる先生で、今回は昨年改訂された気管支喘息のガイドラインの話題や、喘息治療に使用される薬剤の特性や基礎的研究データなど幅広く講演いただき、大変勉強になりました。
講演会の後のディスカッションパートでは私はファシリテーターをさせていただき、参加いただいた先生方が現在のコロナ禍においていかに診療に取り組んでいるかを中心に討議させていただきました。今回参加された先生方は、いずれも診療圏において呼吸器専門医としての役割を担われており、コロナ禍で日常診療業務が大変な中いかに工夫して専門的診療レベルを維持しているかをおうかがいする事ができ、大変参考になるとともに励みになりました。参加された先生方、皆さん工夫して積極的に取り組んでいる様子が伝わってきて、自分自身もこれからも頑張ってやっていこうと気持ちを新たにすることができました。
私自身も地域において少しでも医療貢献ができるよう、これからも積極的に気管支喘息の専門的診療に取り組んでいきたいと思います。これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。
昨日開催されました気管支喘息の講演会に参加いたしました。今回の講演会は東海地域および北陸地域にて呼吸器内科を専門として気管支喘息の診療に積極的に取り組んでいる医師が参加し、愛知医科大学教授の伊藤理先生の特別講演ののちにWebにて複数の会場を繋いで参加者のディスカッションが行われました。
伊藤理先生は全国的にも有名な喘息・COPDの分野で診療・研究を行ってみえる先生で、今回は昨年改訂された気管支喘息のガイドラインの話題や、喘息治療に使用される薬剤の特性や基礎的研究データなど幅広く講演いただき、大変勉強になりました。
講演会の後のディスカッションパートでは私はファシリテーターをさせていただき、参加いただいた先生方が現在のコロナ禍においていかに診療に取り組んでいるかを中心に討議させていただきました。今回参加された先生方は、いずれも診療圏において呼吸器専門医としての役割を担われており、コロナ禍で日常診療業務が大変な中いかに工夫して専門的診療レベルを維持しているかをおうかがいする事ができ、大変参考になるとともに励みになりました。参加された先生方、皆さん工夫して積極的に取り組んでいる様子が伝わってきて、自分自身もこれからも頑張ってやっていこうと気持ちを新たにすることができました。
私自身も地域において少しでも医療貢献ができるよう、これからも積極的に気管支喘息の専門的診療に取り組んでいきたいと思います。これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。
2022年05月18日
Q「70代の父が誤嚥性肺炎を繰り返し・・・」
Q) 70代の父が誤嚥性肺炎を繰り返し発症するようになりました。早めに発見してあげる方法や、予防法などあれば教えていただきたいです。
A) 人は食事をする際に、まず目で見たり匂いを嗅いだりして確認して、手を使って口に運び顎を動かして咀嚼し、唾液と混ぜながら食物を舌で喉の奥に運んで、「嚥下反射」という機能によって食道に運ばれます。この「嚥下反射」によって食物は気管に入らないように制御されているわけですが、このように食べ物を摂取する際には様々な機能が協調して成立してもいます。「誤嚥性肺炎」は食べ物が気管に誤って入ってしまうことにより起こる肺炎ですが、加齢とともに人は視覚・嗅覚は衰え、手の力や咬む力も衰えてきます。人によっては歯がなくなってきたりすることで咀嚼がうまくできなくなっている場合もあります。加えて「嚥下反射」も衰えてきますので、高齢者は「誤嚥性肺炎」のリスクはどんどん高くなってくるわけです。
加齢によって起きてくる変化ですので、完全に防ぐことは困難ではありますが、予防には「口腔ケア」が重要と考えられています。「口腔ケア」とは歯ブラシなどで口腔内を清潔にして有害な細菌の活動を抑えることで、また口腔内を刺激することによる唾液分泌を活性化する効果もあります。「口腔ケア」以外にも顎・首・肩の体操やマッサージも有用と考えられています。早期発見はなかなか難しいですが、一緒に食事をして正しい姿勢で食事ができているか動作に何か問題はないか等、観察をするのも一つの方法かと思います。
(2022年5月18日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
A) 人は食事をする際に、まず目で見たり匂いを嗅いだりして確認して、手を使って口に運び顎を動かして咀嚼し、唾液と混ぜながら食物を舌で喉の奥に運んで、「嚥下反射」という機能によって食道に運ばれます。この「嚥下反射」によって食物は気管に入らないように制御されているわけですが、このように食べ物を摂取する際には様々な機能が協調して成立してもいます。「誤嚥性肺炎」は食べ物が気管に誤って入ってしまうことにより起こる肺炎ですが、加齢とともに人は視覚・嗅覚は衰え、手の力や咬む力も衰えてきます。人によっては歯がなくなってきたりすることで咀嚼がうまくできなくなっている場合もあります。加えて「嚥下反射」も衰えてきますので、高齢者は「誤嚥性肺炎」のリスクはどんどん高くなってくるわけです。
加齢によって起きてくる変化ですので、完全に防ぐことは困難ではありますが、予防には「口腔ケア」が重要と考えられています。「口腔ケア」とは歯ブラシなどで口腔内を清潔にして有害な細菌の活動を抑えることで、また口腔内を刺激することによる唾液分泌を活性化する効果もあります。「口腔ケア」以外にも顎・首・肩の体操やマッサージも有用と考えられています。早期発見はなかなか難しいですが、一緒に食事をして正しい姿勢で食事ができているか動作に何か問題はないか等、観察をするのも一つの方法かと思います。
(2022年5月18日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
2022年05月03日
今日は「World Asthma Day (世界喘息の日)」です。
「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます。
今日5月3日は「World Asthma Day (世界喘息の日)」です。みなさん、ご存じでしたか?
この「World Asthma Day」は「喘息の国際指針」である「GINA (Global Initiative for Astma)」が「喘息に対する理解をすすめ、喘息の治療管理をよくする」目的でさだめたものです。今年は「Closing Gaps in Asthma Care(喘息治療における格差を縮めよう)」をテーマに掲げ、地域や経済事情による喘息治療の差や医療従事者や患者における喘息に対する理解の差など、喘息治療において問題となる格差を縮めていこうとよびかけています。
「喘息」は風邪をひいたり季節のかわりめなどに「咳」「痰」「息苦しさ」などの症状が出現することが多く、実際に症状を契機に病院を受診されるかたも多いと思います。一般に的確な病状判断のもと適切な治療をおこなえば80%以上のかたが症状のない状態にコントロールできるといわれていますが、症状がなくなったあとも「症状がでないように」治療をきちんと継続していくことが重要です。つまり「症状が無くなった」という事が「喘息がなおった」という事ではないのです。かといってずっと同じ治療を延々と続けるわけではなく、しっかりとコントロールされた状態が維持されていれば治療を「ステップダウン」していく、つまり薬の種類をへらしたり吸入薬の吸入回数をへらしたりする事もできるとされています。またこの「このコントロールされた状態」というのは「症状のない状態」のみをさすわけではなく、喘息の本態である「気道の炎症」がコントロールされ十分な「気道の拡張」が得られていることが条件となります。そういった判断をするためには、自宅での「ピークフローメーター」の測定や、定期的な「呼吸機能検査」・「呼気中NO測定検査」あるいは「呼吸抵抗測定」の実施が有用です。症状のみを基準として治療をやめたりすると、「気道狭窄」「気道炎症」が改善せず何度も症状を繰り返すようになったり、かえって治療必要期間がながくなったりするのです。
現在世界で問題となっている新型コロナ感染症は喘息増悪リスクと考えられており、最もリスクが高いのは「必要な治療を中断している状況」と考えられています。本来であれば必要とされている治療を適切におこなっていない場合にコロナ感染を起こすと、喘息悪化の危険性が高いのです。コロナによる肺炎になっていなくとも、喘息の悪化による呼吸不全をきたし入院治療が必要となる場合もあるのです。
また世界中で「喘息」の患者数が増えていることが注目されており、全世界で約3億3900万人、日本国内でおよそ1000万人の方が喘息であるとされています。また日本で年間約1200件みられる「喘息死」も問題となっており、「喘息死」の一番の原因は「病状を軽く判断したために、適切な治療がおこなわれなかった、あるいは遅れた」ことと言われています。
「けやき内科」は、呼吸機能検査・呼気中NO測定・呼吸抵抗測定等の詳細な検査結果をもとに、「気管支喘息」の的確な病状判断と適切な治療を実施していく呼吸器内科・アレルギー内科の専門医療機関として、適切な感染対策をとりながら積極的に喘息診療にとりくんでいます。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。