Q) 高齢者が肺炎で亡くなるニュースを時々見ますが、肺炎はそんなに重病なのでしょうか。高齢の親がいるのですが、風邪なのか肺炎なのか、見分けがつくのでしょうか。
A) 肺炎だからといって必ずしも命に関わるような重篤な病状になるわけではありません。肺炎の原因は、細菌やウイルスなどの病原微生物の感染によって起きる肺の炎症です。重病になるかどうかは、原因である病原微生物の種類や、肺炎を罹患した方の健康状態に依存します。例えば細菌の「レジオネラ菌」や、2019年から流行した新型コロナウイルス「Covid-19」は重症の肺炎を起こすことが知られています。患者側の重症化する要因としては、一番に「免疫力」の低下が挙げられます。「白血病」や「エイズ」などの血液疾患や「糖尿病」は免疫力の低下をきたす代表的な疾患です。「慢性閉塞性肺疾患」や「間質性肺炎」などの呼吸器疾患の存在も肺炎を重病化させる要因になると言って良いでしょう。高齢者も重病化する可能性は高くなるわけですが、それは加齢に伴って内臓機能が低下していることや、複数の疾患を有している確率が高くなること等が理由として挙げられます。風邪か肺炎なのか症状のみで見分けるのは困難な場合もありますが、一般に肺炎は風邪に比べると症状がひどくなります。見分けるのも大事ではありますが、予防接種を受けたり「うがい」「手洗い」などの感染対策につとめ、体調管理をすることも重要ですね。
(2023年9月30日 近郊通し版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
2023年09月30日
2023年09月25日
令和5年度(2023年度)のインフルエンザ予防接種について
「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます。
インフルエンザの急速な拡大を受けて今年は前倒しでインフルエンザ予防接種の予約を開始いたします。予防接種はインフルエンザの発症を予防するとともに、インフルエンザ流行に伴っておきる社会的損失(病欠による経済的損失など)をおさえる意味でも重要です。積極的に予防接種をおこない、みんなで今年の冬をのりきりましょう。
「けやき内科」では例年通り完全予約制にて予防接種をおこないます。(現在「新型コロナウイルス」の予防接種も実施中ですので、ご予約の際はご注意いただきますようお願いいたします。)
予防接種実施期間:
2023年10月21日〜2024年1月31日
(予約は2023年9月25日より開始します。)
接種回数:
13才未満は2回、13才以上は1回
費用(自己負担額):
65才以上は1,500円
65才未満は4,000円
12才、15才、18才は無料(名古屋市在住、クーポン必要)
13才未満は1回目 4,000円、2回目 3,500円(12才の方は2回とも無料)
(2回目の料金は1回目を「けやき内科」で接種された方に限ります)
「けやき内科」ではストックをおいておらず、ご予約いただいた方の分のみ発注とさせていただきます。
直接ご来院いただくか、お電話でご予約いただきますようお願いいたします。
今年も昨年と同様に混雑緩和のため原則土曜日に院長以外の医師が予防接種のみ担当することといたします。
予防接種期間中の土曜日は「診察室1」で院長が通常診療を、「診察室2」で予防接種担当医がワクチン接種をおこないます。
ご予約にあたっての注意点は下記のとおりです。予約前に必ずお読みください。
1. キャンセルはできません。(体調不良などの場合は日程変更の手続きをいたしますのでご連絡ください。)
2. 日程が不確実なご予約はうけかねます。かならず予防接種に来院される日を確定された上でご予約ください。
3. 予防接種実施日は原則土曜日といたします。
4. 接種日当日の予約はできかねますので、ご希望の日の前日までにご予約いただきますようお願いいたします。
5. 健保連愛知連合会の予防接種補助金制度を利用される場合は、予防接種当日にかならず受診券を持参くださいますようお願いいたします。
6. 名古屋市在住で令和5年度中に12才、15才、18才を迎える方は名古屋市の助成制度により無料となりますが、クーポンが必要です。接種当日には必ず名古屋市から配布されたクーポンを持参ください。
7. 60才以上で身体障害者1級相当のかたは、身体障害者手帳の写しか医師の診断書が必要です。
8. 名古屋市外在住の65才以上のかたで「広域予防接種事業」による公費負担をご利用になられる場合、お住いの市町村で手続き後、必要書類をご準備いただいた上でご予約いただきますようお願いします。
9. 65才以上の方は接種当日までに「予診票」を受け取りに当院までおこしください。65才未満の方も接種日までに同様に来院いただいて「予診票」をお渡しすることは可能ですが、こちらからダウンロードいただくことも可能です。接種当日には必ず「予診票」を記入いただいた状態で持参いただきますようお願いいたします。
以上、ご了解のうえご予約いただきますようお願いいたします。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
2023年09月24日
今日から「結核予防週間」です。
「けやき内科」のブログをごらんいただきまして、ありがとうございます。
本日9月24日から30日までは厚生労働省により「結核予防週間」と定められています。
日本における「結核」は患者数および罹患率が順調に減少しているものの、現在も年間10,000人以上の方があらたに診断されており、かつ1,800人以上の方が命を落としている今も主要な感染症です。決して過去の病気ではないのです。
「結核」の一番やっかいなところは「人から人にうつる」という事です。また症状も「せき」「たん」「熱」といった症状で、一般的な「かぜ」とさほどかわりがありません。「肺結核」と診断された方のうち多くは「風邪がなかなか治らない」という事で受診されています。また「体重が減ってきた」「なんとなく体がだるい」「微熱が続く」というような症状がでる場合もあります。こういった症状があって「もしかしたら」と思われたら早めに病院を受診しましょう。
「結核」は通常6〜9カ月とすこし長めですが、きちんと治療すれば完治がのぞめます。早めに治療して自分の健康を早くとりもどすとともに、周囲の人にもうつさないようにする事が大事です。
結核予防会では結核についての正しい知識の普及のため、「結核の常識」というパンフレットを毎年発行しています。ご興味のある方は是非一度ごらん下さい。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
本日9月24日から30日までは厚生労働省により「結核予防週間」と定められています。
日本における「結核」は患者数および罹患率が順調に減少しているものの、現在も年間10,000人以上の方があらたに診断されており、かつ1,800人以上の方が命を落としている今も主要な感染症です。決して過去の病気ではないのです。
「結核」の一番やっかいなところは「人から人にうつる」という事です。また症状も「せき」「たん」「熱」といった症状で、一般的な「かぜ」とさほどかわりがありません。「肺結核」と診断された方のうち多くは「風邪がなかなか治らない」という事で受診されています。また「体重が減ってきた」「なんとなく体がだるい」「微熱が続く」というような症状がでる場合もあります。こういった症状があって「もしかしたら」と思われたら早めに病院を受診しましょう。
「結核」は通常6〜9カ月とすこし長めですが、きちんと治療すれば完治がのぞめます。早めに治療して自分の健康を早くとりもどすとともに、周囲の人にもうつさないようにする事が大事です。
結核予防会では結核についての正しい知識の普及のため、「結核の常識」というパンフレットを毎年発行しています。ご興味のある方は是非一度ごらん下さい。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
2023年09月23日
「ショッパー」でご紹介いただきました。
「けやき内科」のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
9月21日発行の「ショッパー」でけやき内科をご紹介いただきました。
現在5類となったコロナウイルス感染症が第9波の真っ只中ですが、同時にインフルエンザの拡大が問題となっています。本来冬場に流行するインフルエンザですが、愛知県ではすでに流行入りの基準である定点当たりの患者報告数「1」を9月14日の時点で超え、注意報レベルの「10」に迫る患者数となっています。コロナ禍となってからインフルエンザ感染症が極めて減少していた経緯もあり、今年は冬季にインフルエンザの流行が過去最大級になる可能性も懸念されています。
インフルエンザ予防接種の問い合わせも大変多く頂いておりますことから、例年10月1日から開始する予約を今年は前倒しして9月25日から開始することといたしました。ご希望の方はお早めにご予約ください。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。
2023年09月22日
Q「咳だけの症状が3週間ほど続いて・・・」
Q) 咳だけの症状が3週間ほど続いており、ほかの不調はありません。ただの風邪なのか、診てもらうべきか、どう判断すればいいでしょうか。
A) 通常「風邪」による症状で咳が3週間続くことは稀です。咳の原因となる疾患で最も多いのが風邪をはじめとする感染症ですが、「マイコプラズマ」や「百日咳」のような一部の感染症を除いて3週間以上咳が持続することはまずありません。また通常感染症の場合は咳以外の感染症に特徴的な全身症状、例えば発熱や倦怠感などを伴うことも多く、咳以外の気道症状、例えば咽頭痛や痰などもみられる場合も少なくありません。咳のみが3週間以上続いているのであれば、感染症以外の疾患をまずは疑うべきだと考えます。
アレルギー疾患である「気管支喘息」や「咳喘息」は、症状に季節性がある、日中より夜間に多いなどの特徴がありますが、症状自体は「咳のみ」であることは少なくありません。また「逆流性食道炎」は胸焼けやゲップなどの症状を伴う場合もありますが、咳のみの症状で受診されて診断されることもあります。また高血圧の治療薬の一部に、副作用として咳の症状が出る場合があります。これら以外にも咳の症状のみがみられる疾患はいくつかあり、咳だけの症状と言っても放置しないほうが良いと考えますので、病院を受診することをお勧めいたします。
(2023年9月22日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
A) 通常「風邪」による症状で咳が3週間続くことは稀です。咳の原因となる疾患で最も多いのが風邪をはじめとする感染症ですが、「マイコプラズマ」や「百日咳」のような一部の感染症を除いて3週間以上咳が持続することはまずありません。また通常感染症の場合は咳以外の感染症に特徴的な全身症状、例えば発熱や倦怠感などを伴うことも多く、咳以外の気道症状、例えば咽頭痛や痰などもみられる場合も少なくありません。咳のみが3週間以上続いているのであれば、感染症以外の疾患をまずは疑うべきだと考えます。
アレルギー疾患である「気管支喘息」や「咳喘息」は、症状に季節性がある、日中より夜間に多いなどの特徴がありますが、症状自体は「咳のみ」であることは少なくありません。また「逆流性食道炎」は胸焼けやゲップなどの症状を伴う場合もありますが、咳のみの症状で受診されて診断されることもあります。また高血圧の治療薬の一部に、副作用として咳の症状が出る場合があります。これら以外にも咳の症状のみがみられる疾患はいくつかあり、咳だけの症状と言っても放置しないほうが良いと考えますので、病院を受診することをお勧めいたします。
(2023年9月22日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)