2025年02月27日

Q「肺NTM症という病気があると聞きましたが・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 肺NTM症という病気があると聞きましたが、どのような症状だと肺NTM症というのでしょうか。

A) 「NTM」というのは「非結核性抗酸菌」のことで、「肺NTM症」とは非結核性抗酸菌による肺感染症をさします。非結核性抗酸菌は結核菌と同じ抗酸菌の仲間ですが、その種類は多く180種類以上にのぼります。ただ肺NTM症の原因となる非結核性抗酸菌は「MAC(マック)菌」が90%以上を占めているため「肺MAC症」と呼ばれる場合も多いです。非結核性抗酸菌は水場や土壌に多く存在します。また肺結核と違い、肺NTM症は人から人にうつることはないと考えられています。また肺NTM症は中高年の女性で、特にガーデニングなど土いじりなどをすることが好きな人に多いことがわかっています。肺NTM症は肺結核と同様にながびく咳、痰、血痰、体重減少などの症状がでる場合もありますが、多くは無症状であり健康診断などで発見されることもよくあります。レントゲン所見としては気管支拡張所見、粒状影、結節影、空洞などがみられる場合があります。
 健康診断で指摘があっても「症状がないから」と受診しない方は案外多いものです。肺NTM症は気づかないうちにゆっくりと進行し、症状が出始めた頃にはかなり悪化している場合もありますので、健康診断で異常を指摘された方は早めに病院を受診することをお勧めいたします。


(2025年2月27日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2025年02月20日

今日はアレルギーの日です。

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「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます。
今日2月20日は「アレルギーの日」です。

アレルギーが体のなかでおこる際に重要な役割をはたす物質の一つに「IgE抗体」というものがあります。この「IgE抗体」を発見したのは日本人の医学者である石坂公成先生で、石坂先生がこの「IgE抗体」を発見・発表されたのが1966年2月20日なのです。日本アレルギー協会は1995年以降、2月20日を「アレルギーの日」、その前後1週間を「アレルギー週間」とさだめ全国の日本アレルギー協会支部で様々なアレルギーの啓発活動を行っています。

「けやき内科」のある名古屋では、まさにこれからアレルギー疾患の代表的なものである「花粉症」のピークを迎えようとしています。症状がひどくなってからの治療ではピーク時の症状をおさえることは困難といわれていますので、花粉の飛散がはじまっている今から「症状がでないよう」治療を開始するのがおすすめです。「スギ花粉症」と診断されている方は早めに受診されることをおすすめいたします。

これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。

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2025年02月17日

花粉症シーズン到来!

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「けやき内科」のブログをごらんいただき、ありがとうございます!

いよいよ花粉症シーズンがやってきました。1月末から九州や近畿の一部地方でスギ花粉の飛散がはじまっていましたが、先週末から東京都など関東で花粉の飛散がはじまったと報道されています。けやき内科にもすでに鼻水や目のかゆみなどの花粉症の症状で受診される方がでてきていますが、名古屋でも今週後半から花粉の飛散量がぐっと増加すると予想されています。「スギ花粉症」と診断されている方はそろそろ対策をする時期ですね。
「花粉症」は症状がではじめてから治療を開始したのでは効果がでるのに時間がかかり、特にピーク時の症状のコントロールは困難といわれています。一般に予め「花粉症」と診断されているのであれば「花粉の飛散がはじまったら」「症状の出る前に」治療を開始するのがもっともよいとされています。
すでに「スギ花粉症」と診断されている方は早めの治療開始をおすすめいたします。また「気管支喘息」を合併しているかたは、花粉症症状とともに喘息症状の悪化がみられる場合もあるため、特に治療開始することを強くおすすめいたします。

これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。


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