Q) 咳だけが1カ月近く治りません。胸の痛みを感じて病院へ行くと、咳のしすぎで肋骨にひびが入っているとのことでした。ただの風邪ではなかったのでしょうか。
A) ながく激しい咳が続く事によって肋骨にひびが入ったりする事は、それほど珍しいことではありません。もちろんひびが入ることも大変ではありますが、一番の問題は「なぜそんなに咳が続くか」ということでしょう。通常「風邪」で一ヶ月も咳が続くことはありませんので、「感染症」だとするとそもそも「風邪」ではなく「マイコプラズマ」「百日咳」「結核」などである可能性が考えられます。またアレルギー疾患の「気管支喘息」「咳喘息」や、喫煙による「慢性閉塞性肺疾患(肺気腫・慢性気管支炎)」も「風邪」をきっかけに長期に咳が続く場合があります。悪性疾患である「肺がん」でも同様の状況になる可能性もあります。咳が続いたことによってひびが入ったのであれば、咳をなおさないことには肋骨の治癒もなかなか望めません。一度「呼吸器内科」を受診することをおすすめいたします。
(2013年2月13日中日新聞なごや東版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)