2013年05月28日

Q「高齢者の場合、肺炎で亡くなる方もよく耳にします・・・」

教えて!ドクター2.jpgQ) 高齢者の場合、肺炎で亡くなる方もよく耳にします。肺炎予防のワクチンもありますが、一定の年齢になったら打つべきでしょうか。通常の風邪と肺炎はどのように見分けて受診すればいいでしょうか。

A) 厚生労働省の統計による日本人の死亡原因は一位が「がん」二位が「心臓病」、そして三位が「肺炎」です。「肺炎」の死亡率は特に高齢者で高く、いかに肺炎を予防して死亡率低下につなげるかが現在の課題となっています。肺炎の予防接種もそういった取り組みの一つであり、地方自治体によっては高齢者の肺炎予防接種費用の助成をおこなっており、名古屋市では65歳以上が対象となっています。一般に免疫機能の低下した状態(悪性疾患がある、免疫の低下する薬剤を投与されているなど)の方は予防接種が推奨されますが、疾病の有無に関わらず高齢のかたは接種すべきでしょう。
また肺炎の場合、風邪に比べると症状がながびいたり咳・痰の症状がひどかったり息苦しさがあったりしますが、一般の方が「みわけて受診する」というのは困難かと思います。無理せず早めに受診することをおすすめします。


(2013年5月28日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)

posted by けやき内科 at 06:17| 教えて ドクターQ & A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする