Q) 以前に肺気腫、呼吸不全を経験しており、最近では肺炎になって入院していました。自宅療養中ですが息が苦しくなることがあります。携帯用の酸素ボンベも使っていますが、少しでも楽になるためにできることはありますか。
A)「肺気腫」は主に喫煙によっておきる慢性呼吸器疾患です。機能的に「閉塞性障害」という呼吸障害がおきることから、最近は「慢性閉塞性肺疾患」という病名でよばれています。「慢性閉塞性肺疾患」は現在の医学では完治することができない進行性の難病です。進行により呼吸(酸素と二酸化炭素の交換)ができなくなってきますので、薬物治療だけで補完できない程の酸素不足がおきてきた場合、自宅で酸素吸入をおこなう「在宅酸素療法」が必要となります。
質問の内容からはかなり進行した病状であることが予想されます。薬物治療・在宅酸素療法以外では「呼吸リハビリ」にとりくんでいただくことも重要です。積極的な呼吸リハビリは呼吸困難の軽減につながります。様々なプログラムがありますので、一度担当医に相談されることをおすすめいたします。
(2013年9月11日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)