
A) 具体的にどのような異常なのかにより疑われる疾患はさまざまです。例えば「腫瘤影」であれば「肺癌」が疑われますし、「結節影」「粒状影」であれば「肺結核」が疑われる場合もあります。他にも所見によっては「気管支拡張症」や「肺気腫」など、疑われる疾患は非常に多岐にわたります。また無症状とのことですが、そもそも肺や気管支には痛みを感じる神経がないため、どんな疾患でも通常初期には無症状です。逆に症状がでてきた時には既に進行してしまっている場合も少なくなく、例えば「肺癌」ですと痛み等の症状が出てきたときには手術で切除できなくなっていたり、「肺結核」ですと咳・痰等の症状がでてきた際には家族に感染させていたりする可能性もあります。無症状だから大丈夫とは言いきれないのです。早めに呼吸器内科を受診することをお勧めいたします。
(2014年5月28日中日新聞市民北版朝刊「教えて!ドクター Q&A」掲載)