けやき内科のブログをごらんいただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
大阪で開催されました「呼吸器疾患シンポジウム」に参加してまいりました。今回のシンポジウムには、日本全国から呼吸器疾患診療に積極的に従事する専門医が参加し大変な活気がありました。
今回は「インフルエンザ感染症」「睡眠時無呼吸症候群」「気管支喘息」という3つの疾患にフォーカスをあて、それぞれの領域で全国的に有名な先生方の講演を拝聴いたしました。
「インフルエンザ感染症」は来月から予防接種が始まることもありタイムリーな話題ですが、昨今問題となっている「薬剤耐性インフルエンザ」の実情などをふまえてご講演いただきました。「睡眠時無呼吸症候群」は多くは肥満傾向の方、あるいは高血圧や糖尿病などに合併することの多い、ある意味「生活習慣病」の一つです。適切に診断・治療が行わなければ、「脳血管障害」や「虚血性心疾患」などのリスクが高くなる事が知られています。今回は合併症や予後などの様々なデータをふくめご講演いただき知識の整理ができました。
「気管支喘息」については今年改定されたガイドラインの内容を中心にご講演いただきました。気管支喘息の治療の中心となるのは「吸入薬」ですが、ここ数年の間に複数の吸入薬が新規に使用できるようになり治療の幅はかなりひろがりました。その一方で薬剤の特性や副作用などをきちんと把握して患者様それぞれの病状に応じた適切な薬剤の選択をしないと、治療が不十分となったり効率が悪くなってしまう可能性があることも事実です。そのような意味でもガイドラインを遵守することは非常に重要であり、専門医の立場としては最新の情報を正しく把握してよりよい医療を提供しなければなりません。今回の講演では当院でも実施している「呼気NO測定」の話題もあり、診断から治療にいたるまで幅広く最新の知見をおうかがいすることができました。
今回のシンポジウムに参加して得られた知見を早速これからの診療にいかしていきたいと思います。
これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。