Q) 肺がんは他のがんと比べて早期発見が難しいと聞きますがどうしてですか。またどんな種類のがんがあって、どんな検査が必要になりますか。(西区 63歳)
A) 肺がんの早期発見が困難な理由はいくつかありますが、一つは肺や気管支に痛みを感じる神経がない事があげられます。病状の進行に伴い胸膜や骨など周囲の組織に浸潤しないと痛みとして感じる事はありません。また「咳」「痰」などの気道症状がでる場合もありますが、もともと喫煙者に発症することが多いため「タバコによる症状」と思い込み受診が遅れてしまう事もあります。したがって「早期発見」には「無症状でも検診を受ける事」が重要です。肺がんの種類ですが、まずは治療の方向性の違いから「小細胞癌」と「非小細胞癌」に大別され、後者はさらに「腺癌」「扁平上皮癌」「大細胞癌」等に分類されます。診断の流れはCT等の画像検査の後「本当に肺がんなのか」「肺がんだとしたらどの種類か」を確認するため気管支鏡等による「肺生検」が必要となります。
(2015年10月1日ショッパー北エリア版「教えて!ドクター Q&A」掲載)