けやき内科のブログをご覧いただきありがとうございます。院長の加藤景介です。
週末を利用して東京で開催されました「気管支喘息」の研究会に参加してまいりました。今回の研究会では、「気管支喘息」の研究では第一人者の先生のご講演ののち、実際の気管支喘息患者さんの経過を提示して参加者全員で「どう治療すべきか」議論する「症例検討」が行われました。今回の研究会の参加人数は10数名と小規模でしたが、日本全国の各地域で「気管支喘息」の専門的診療をおこなっている医師のみが参加し、活発な議論が展開され大変有意義な時間がすごせました。
「気管支喘息」はアレルギー疾患の一つで、小児から高齢者まで幅広い年代のかたに発症する「咳」「痰」「息苦しさ」などの気道症状を主とする呼吸器疾患です。「風邪」などの感染症を契機に症状がながびいて病院を受診され診断されることも多く、そのせいか「風邪」と同様に「急性疾患」というイメージを抱いている方も多いのですが、「慢性疾患」であり症状がおさまっても治療を継続することが必要です。一般に病状にみあった適切な治療がされれば80%以上の方が症状がなくなるといわれており、その一方で症状がなくなったのみで治療を中断してしまうと症状発現を何度も繰り返し重症化していくと考えられています。
「気管支喘息」の治療は「吸入薬」が中心となりますが、「吸入ステロイド薬」「β刺激薬」「抗コリン薬」といった「気管支拡張剤」を患者様それぞれの病状に合わせて用量や組み合わせをかえて使用します。的確な病状の判断のためには「自覚症状」のみではなく「呼吸機能検査」「呼気NO測定」など様々な検査結果も必要となります。今回の研究会では「気管支喘息」の専門的診療をおこなっている各医師の意見をお伺いし、実際おこなっているそれぞれの診療の現状を交えつつ活発な討議が行われ大変刺激になりました。今回の研究会で得られた知見を早速これからの診療に活かしていきたいと思います。
これからも「けやき内科」をよろしくお願いいたします。