2019年11月06日

Q「健康診断で肺に影がみつかり・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 健康診断で肺に影がみつかり、二次検診でCTをとってもらいました。「肺がん」の疑いがあるため大きな病院に行くように言われましたが、とても不安です。今後どういう検査や治療を受けるのでしょうか。

A) まず本当に「肺がん」なのかどうかを確定するのが最も重要です。通常はその影の部分に癌細胞があるのかどうかを確認する事になりますが、「肺がん」の場合は気管支鏡を用いて検査をすることが一般的です。気管支鏡はカメラのついた直径6mmほどの管(ファイバースコープ)で、胃カメラと同じ内視鏡の一つです。口から入れて喉から気管支の方に通し、マジックハンドのついたピンセットのような器具(鉗子)を気管支鏡の中を通して、影の部分から細胞をつまんでとってきます。とってきた細胞を顕微鏡で見て、癌細胞があるのかどうか確認しますが、通常は検査結果が出るのに数日を要します。もし癌細胞が検出されれば診断は「肺がん」で確定となり、次に実施するのがMRIやCT、シンチグラフィーなどの全身精密検査です。全身の検査を行う事で転移がないか等を調べ、肺がんとしての進行状況を判断する事になります。治療は「手術」「放射線」「化学療法(抗がん剤)」が三本柱となりますが、進行度によりどの治療を選択するか、あるいは組み合わせるかが異なります。様々な不安があるとは思いますが担当医としっかり相談して、まずは検査からおすすめください。


(2019年11月6日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

posted by けやき内科 at 05:00| 教えて ドクターQ & A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする