けやき内科のブログをご覧いただき、ありがとうございます。院長の加藤景介です。
「気管支喘息」のセミナーで講演をさせていただきました。今回は完全Web配信のみのセミナーでしたが、一般内科診療を行う開業医の先生方、調剤薬局の薬剤師の先生方に多数ご参加いただきました。
「気管支喘息」は「咳」や「息苦しさ」「喘鳴」といった多彩な症状を呈する、慢性アレルギー疾患です。毎年このくらいの季節、夏から秋にむかう季節のかわりめに症状を自覚される方も多く、また現在コロナ感染症もかなり増えている中コロナ感染後に咳が治らないという方の中で喘息と診断される方もおり、初診で喘息と診断される方も増加している状況です。ただ注意が必要なのは喘息は症状のみで判断してしまうと病状を過小評価してしまう場合もあり、呼気NO測定や呼吸機能検査などで、できる限り詳細に病状判断をした上で治療薬を選択をするべきだと考えられています。
また現在喘息の治療薬については吸入薬が中心となることは間違いないのですが、さまざまな種類の吸入薬が使用できる状況の中、それぞれの薬剤の特徴や吸入回数・吸入方法などをきちんと理解していないと効果が十分に発揮できない場合もあります。選択肢が増えるのはいいことなのですが、逆にそれが混乱を招いている可能性もゼロではありません。
今回は一開業医の呼吸器専門医として10年以上喘息診療を行ってきた中で、現在の喘息診療ガイドラインの考え方なども交え私見も含め講演させていただきました。講演後に質問も複数いただき、聴講いただいた先生方の熱心な姿勢が伝わってきました。私の講演が多少なりとも今後の診療の一助となりますと幸いです。
これからもけやき内科をよろしくお願いいたします。