Q) 20代男性です。気胸体型だとよく言われます。気胸になるとどのような症状が出るのでしょうか。
A) 「気胸」という病気は、肺がなんらかの原因でパンクしてしまい空気がもれ、結果として肺がおさまっている「胸腔」の中に空気がたまる病気です。肺気腫や肺癌などの病気に伴って起きるような、原因の明らかな気胸を「続発性気胸」と言い、明らかな原因がなく起こる気胸を「自然気胸」と言います。自然気胸は「20歳前後の痩せ型の長身の男性」におきやすいと言われています。
「気胸」の症状で頻度の高いものは「胸の痛み」です。通常「肺」そのものには痛みを感じる神経がないので痛くはありませんが、気胸になると肺を包んでいる「胸膜」が傷害されるため、痛みが起きます。特に呼吸で胸膜が刺激され、痛みが増強します。また痛み以外には、胸腔内に空気がたまって肺が十分に膨らむことができなくなり、結果として呼吸がうまくできなくなくて「息苦しさ」を感じるようにもなります。また胸腔内の空気が過剰にたまって肺や心臓・血管などを圧迫することを「緊張性気胸」といいますが、この場合は呼吸困難やショックに陥る場合もあり、命に関わる状況ともなりうることから注意が必要です。疑わしい症状があれば早めの受診をお勧めいたします。
(2024年5月23日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)