2024年08月21日

Q「たまたま受けた胸部CT検査で肺の小さな結節を指摘され・・・」

教えてドクター2.jpgQ) たまたま受けた胸部CT検査で肺の小さな結節を指摘され、定期的な胸部CT検査を受けるよう言われました。どういった病気が考えられるのでしょうか。

A) 「CT検査で肺の小さな結節」とは、肺の中に数ミリ程度の丸い何らかの塊ができている事をさします。疑われる病気としては、肺がんなどの悪性疾患、肺結核、肺真菌症などの感染性疾患、陳旧性炎症性変化(過去の肺炎のあと)などがあげられます。一般的に頻度としては悪性疾患の確率は低いと考えられていることと、仮に肺がんだとしても早期の治療可能な肺癌である可能性が高いため、すぐに手術というようなことはなく画像で経過観察となるケースが多いです。また肺の中に何らかの異常が見られた場合、気管支鏡などでその部分の細胞を採取して、それが何なのかを顕微鏡で調べることで診断しますが、数ミリ程度だと細胞の採取が困難ということもあります。
 定期的な胸部CTの間隔や期間については、その結節の性状や喫煙歴や家族歴の有無によっても異なってきます。再検査にて結節の増大などの変化が見られた場合には、手術を含めて何らかの精密検査をすすめることとなります。担当医とよく相談して定期的な検査をお勧めいたします。


(2024年8月21日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
posted by けやき内科 at 05:00| 教えて ドクターQ & A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする