
A) マイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という細菌によって引き起こされる肺炎です。小児や若年者の間で流行することが多く、5類感染症の一つであり、指定医療機関からの届出によると、およそ80%は14歳以下となっています。
症状は、病初期は発熱、倦怠感、頭痛といったいわゆる風邪症状ですが、解熱した後も3〜4週間は咳が続くことが特徴です。また感染したら必ず肺炎になるわけではなく気管支炎程度である場合も少なくありませんが、それでも咳が長く続くことがあります。感染者の咳のしぶきを吸い込んだり(飛沫感染)接触したりすることで感染する(接触感染)ため、症状のある人と接しないようにすることが重要です。またマイコプラズマは発症まで2〜3週間と潜伏期間が長いのも特徴です。治療薬はマクロライド系の抗菌薬が第一選択ですが、最近は薬の効きにくい変異株も検出されており、キノロン系やテトラサイクリン系の抗菌薬が選択される場合もあります。
咳がながく続き、感染力も高い感染症ですので、常日頃から体調を整えて流行時期には人ごみをさけ、うがい・手洗いなどの感染対策を行いましょう。
(2024年12月18日 近郊通し版「教えて!ドクター Q&A」掲載)