Q) 気管支ぜんそくと咳ぜんそくの違いはなんですか。 見分け方はありますか。A) 「気管支ぜんそく」はアレルギー等が原因で気道の慢性的な炎症がひきおこされ、気道が敏感な状態(気道過敏性亢進)となるのが特徴で、「咳」「痰」「息苦しさ」などの様々な症状が出現します。時には気管支がせまくなる「気道狭窄」がおきるため、「ひゅーひゅー」「ぜいぜい」といったいわゆる「喘鳴(ぜんめい)」を聴取する事があります。一方で「咳ぜんそく」は「炎症による気道過敏性の亢進を認めるが、気道狭窄はともなわない」のが定義であるため、症状として「咳」「痰」「息苦しさ」などは出現しますが「喘鳴」は認めません。
「咳がつづく喘息が咳ぜんそく」と思われる方がよくみえますが、咳は気管支ぜんそくにおいても高頻度にみられる症状です。また「咳ぜんそくは軽症で、気管支ぜんそくは重症」と思っている方もみえますが、咳ぜんそくであってもかなりひどい咳を頻回にされる方もみえるので、必ずしも「気管支ぜんそくよりも咳ぜんそくは軽い」とは言えません。唯一「喘鳴を認めれば咳ぜんそくではない」と言えるとは思いますが、喘鳴を伴わない咳症状のみの気管支ぜんそくも珍しくはありません。きちんと見分けるためには呼吸機能検査が必須であり、症状から見分けるのは困難といっていいかとも思います。また「咳ぜんそく」という概念が提唱された以降に、呼吸機能検査以外のFeNO測定やモストグラフ等の喘息の病状を評価する検査法が複数一般化してきているため、今現在「咳ぜんそくか否か」という事だけにあまりこだわる必要もないように思われます。
(2026年1月19日 市民版「教えて!ドクター Q&A」掲載)







