2019年12月05日

Q「インフルエンザの予防接種をしようと思っていたところに妊娠がわかりました・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 今年もインフルエンザの予防接種をしようと思っていたところに妊娠がわかりました。この場合、予防接種はやめた方がいいでしょうか。ほかに予防接種をやめておいたほうがいい症状はありますか。

A) 「妊娠したら薬は飲まないほうがいい」と考える方は多く、胎児への悪い影響がでないかを心配しての発想と考えます。確かに胎児に良くない影響を及ぼす薬剤が存在することは事実ですが、そのような報告のない薬剤も多く、薬剤使用によるメリット・使用しないことによるデメリットなどよく考えて判断すべきです。
 インフルエンザワクチンに関しては、これまでに流産や先天異常の発生リスクが高くなったという報告は特にありません。一方海外では妊娠中にインフルエンザに罹患すると重症化のリスクが高いという報告もあり、国際的に見て妊婦はインフルエンザ予防接種の優先対象となっています。また妊婦以外にも高齢者や免疫機能の低下する疾患を有している方、呼吸器疾患を有している方などがインフルエンザ予防接種の優先対象とされています。
 インフルエンザ予防接種は、明らかな発熱を認めたり重篤な急性疾患に罹患している場合は避けるべきであると考えられています。またアレルギーがもともとあり、特にインフルエンザ予防接種によりアナフィラキシー反応を起こしたことがある場合は接種すべきではありません。


(2019年12月5日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2019年11月06日

Q「健康診断で肺に影がみつかり・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 健康診断で肺に影がみつかり、二次検診でCTをとってもらいました。「肺がん」の疑いがあるため大きな病院に行くように言われましたが、とても不安です。今後どういう検査や治療を受けるのでしょうか。

A) まず本当に「肺がん」なのかどうかを確定するのが最も重要です。通常はその影の部分に癌細胞があるのかどうかを確認する事になりますが、「肺がん」の場合は気管支鏡を用いて検査をすることが一般的です。気管支鏡はカメラのついた直径6mmほどの管(ファイバースコープ)で、胃カメラと同じ内視鏡の一つです。口から入れて喉から気管支の方に通し、マジックハンドのついたピンセットのような器具(鉗子)を気管支鏡の中を通して、影の部分から細胞をつまんでとってきます。とってきた細胞を顕微鏡で見て、癌細胞があるのかどうか確認しますが、通常は検査結果が出るのに数日を要します。もし癌細胞が検出されれば診断は「肺がん」で確定となり、次に実施するのがMRIやCT、シンチグラフィーなどの全身精密検査です。全身の検査を行う事で転移がないか等を調べ、肺がんとしての進行状況を判断する事になります。治療は「手術」「放射線」「化学療法(抗がん剤)」が三本柱となりますが、進行度によりどの治療を選択するか、あるいは組み合わせるかが異なります。様々な不安があるとは思いますが担当医としっかり相談して、まずは検査からおすすめください。


(2019年11月6日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)

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2019年09月11日

Q「から咳が止まらず困っています・・・」

教えてドクター2.jpgQ) から咳が止まらず困っています。ただの風邪でしょうか。夏風邪のあと、もう3週間程続いており辛いです。

A) 一般的に咳の原因として考えられる疾患としては、「風邪」をはじめとする感染症が最も多いです。ただ「風邪」というのは、のどや鼻の粘膜への病原体の感染に伴う咳・咽頭痛・鼻水などの諸症状を伴う症候群を指しますが、病原体のほとんどはウイルスであり通常は単なる「風邪」で3週間咳が持続する事は稀です。感染症で長期間咳が続いている場合、「マイコプラズマ」「百日咳」なども疑う必要があり、この場合血液検査等の検査を実施しないと確定診断は困難です。また咳以外の「倦怠感」「発熱」といった感染症に特徴的な症状が持続していない状況であれば、感染症以外の呼吸器疾患の可能性を考えるべきかと思います。もともと花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー素因のある方ですと、「咳喘息」「気管支喘息」「アトピー咳嗽」などのアレルギー性の呼吸器疾患に伴う症状が「風邪」をきっかけに顕在化する事も少なくありません。タバコを吸われる方であれば、喫煙によって生じる慢性呼吸器疾患である「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」が潜在していた可能性も否定できません。他にも様々な疾患の可能性はありますので、一度呼吸器専門医の受診をお勧めします。


(2019年9月11日 中日新聞なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2019年08月29日

Q「2歳になる息子のいびきがすごく・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 2歳になる息子のいびきがすごく、風邪を引いてなくてもかくので気になっています。何か病気と関わりがあるのでしょうか。

A) 「いびき」は「睡眠時無呼吸症候群」の主症状です。大人のいびきが「肥満」「メタボリックシンドローム」などの生活習慣病が主因であるのに対し、小児の場合は口腔や鼻腔などの形態学的な問題が主因であるのが特徴です。具体的には「アデノイド増殖症」や「口蓋扁桃肥大」が該当しますが、一般にアデノイドは3〜6歳、口蓋扁桃は5〜7歳で最大となり学童期の後半には次第に退縮がみられますので、小児のいびきがみられるのは2〜6歳が多いと言われています。この時期は成長・発達に重要な時期でもあり、無呼吸が「成長障害」「低身長」につながる可能性もあることから注意が必要です。
お子さんの胸を観察していただき、もしいびきに伴って胸が陥没しているような状況(陥没呼吸)であれば要注意です。他にも起床時不機嫌、日中の長時間の昼寝、落ち着きのなさ、多動、攻撃的な行動、集中力の欠如などが無呼吸に伴ってみられうる症状とされています。もしお子さんがこれらに該当するようであれば、一度無呼吸を専門にしている診療所・病院か耳鼻咽喉科を受診する事をお勧めいたします。


(2019年8月29日 中日新聞市民南版「教えて!ドクター Q&A」掲載)


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2019年07月09日

Q「主人のいびきがひどくて困っています・・・」

教えてドクター2.jpgQ) 主人のいびきがひどくて困っています。呼吸が止まっているかと思うと、苦しそうないびきで再開します。本人は特に気にしていないようですが、このままでいいのか心配です。

A) いびきがひどいとのことですが、お話からは「睡眠時無呼吸症候群」を疑います。「日中に眠気を感じる」「朝起床時に疲れが残っている」「若い頃より体重が増えている」「肥満・高血圧・糖尿病などメタボリック症候群の兆候がある」、これらに該当するようであれば一層「睡眠時無呼吸症候群」を疑います。この病気はいびきが酷いというのも問題とは思うのですが、「脳梗塞」や「心筋梗塞」などのリスクにつながるというのも大きな問題です。確定診断をするためには睡眠中の無呼吸の頻度や持続時間を調べる必要があります。そのため検査は一晩かけて行うのですが、簡易式の検査機器を貸し出しして行う方法と、一晩入院して詳細に検査する方法があります。検査の結果治療が必要な場合は、CPAP(陽圧持続呼吸療法)といって鼻にマスクをつけて機械で圧力をかけ無呼吸にならないようにする治療を行う場合もあります。ご本人は気にされていないとの事ですが、一度受診を勧めてみてはいかがでしょうか。


(2019年7月9日 中日新聞市民北版「教えて!ドクター Q&A」掲載)
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