Q) 最近、夜寝るときに咳が止まらず、なかなか眠れません。原因は何でしょうか?対処方法はありますか?A) 「夜寝る時の咳」とのことですが、いくつか可能性が考えられます。
夜間就寝時には自律神経の変化により副交感神経が優位となり、気道平滑筋が収縮して気管支が狭くなり、気道過敏性が亢進し咳がでやすい状況となります。これは気道過敏性の亢進を特徴とする「気管支喘息」や「咳喘息」でよくみられる症状です。
また夜間就寝時には仰向けの姿勢となりますが、その際に鼻腔・副鼻腔内の分泌物(鼻水)が喉にたれこんでくる「後鼻漏」が起きやすくなります。後鼻漏が刺激となって咳が引き起こされることもよくあり、これは「アレルギー性鼻炎」や「副鼻腔炎」の際にみられる症状の一つです。横になるという姿勢の影響でおきうる咳としては、他に「逆流性食道炎」によるものもあげられます。胃で分泌される消化液である「胃酸」が、逆流して食道を通過し、喉を刺激することによって咳がでやすい状況となります。
ご注意いただきたいのは、これらの疾病が重なり合っておきる場合もあるということです。そもそも「喘息」と「鼻炎」「副鼻腔炎」は合併しやすく、「喘息」と「後鼻漏」が同時におきていることも珍しくありません。また「喘息」の方は喘息の症状である咳にともなって胃酸が逆流しやすい状況にあると考えられており、逆に「胃酸の逆流」が気道過敏性を亢進して喘息症状を悪化させることも良く知られています。「喘息」と「逆流性食道炎」は相互に影響し合いお互いに悪化させうる疾患です。このように複数の原因で咳が引き起こされている場合は、同時に治療を行なっていかないとなかなか改善が得られません。お困りであれば一度「呼吸器専門医」を受診することをお勧めいたします。
(2026年9月29日 近郊通し版「教えて!ドクター Q&A」掲載)







