Q) 肺炎球菌感染症とは、どんな症状が出るのですか。どのような人がかかりやすいのでしょうか。A) 「肺炎球菌」は成人の肺炎の原因となる菌の中ではもっとも頻度の高い菌といわれており、「肺炎球菌感染症」の代表的なものは「肺炎球菌性肺炎」と言えるでしょう。ただし、もともとは人体の鼻やのどなどに普通にいる菌(常在菌)の一つであり、全く無症状でも検査をするとのどから肺炎球菌が検出される場合があるため検出されただけで肺炎球菌感染症とはいえません。
ウイルス(インフルエンザなど)感染によって上気道の粘膜に炎症がおきたりすると肺炎球菌の増殖が惹起され、鼻やのどにおける炎症がひどくなったり、下気道にまで肺炎球菌が侵入・増殖して「肺炎球菌性肺炎」が引き起こされます。このようにウイルス感染が先行するため、初期症状だけでは普通の「かぜ」と区別はつきませんが、肺炎がひきおこされると「咳」「痰」などの気道症状の悪化や、「発熱」「倦怠感」といった感染症状の遷延がみられます。また肺炎のリスクが高いのは、5歳未満の乳幼児や65歳以上の高齢者、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患のある人、糖尿病など免疫力低下を起こしやすい基礎疾患のある人などがあげられます。また現在乳幼児と高齢者に対しては「肺炎球菌ワクチン」の接種がすすめられていますので、ワクチン未接種の方は特にリスクが高いと考えられます。
また頻度は低いですが重要な肺炎球菌感染症として「侵襲性肺炎球菌感染症」があげられます。発症すると「意識障害」や「血圧低下」など命に関わる重篤な症状が現れる可能性があります。
疑わしい症状がみられた場合には早めに病院を受診することをお勧めいたします。
(2026年3月24日 なごや東版「教えて!ドクター Q&A」掲載)



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